「正直者のあなたに聞きます」 久保建英に現地インタビュアーが試合後にぶつけた質問とは?

レアル・ソシエダでプレーする久保建英【写真:Getty Images】
レアル・ソシエダでプレーする久保建英【写真:Getty Images】

古巣マジョルカ戦で今季7ゴール目を挙げた

 スペイン1部レアル・ソシエダは現地時間2月18日、ラ・リーガ第25節でマジョルカとアウェーで対戦し2-1で勝利した。日本代表MF久保建英は昨年12月以来となる2か月ぶりの今季7ゴール目をマーク。試合後にはマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)を受賞し、古巣の地でインタビューにも対応した。スペイン語で行った対応とインタビュアーとのやり取りが注目を集めている。

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 試合は前半4分にホームのマジョルカに先制され1点ビハインドの展開に。0-1で迎えた同38分、中盤で味方が奪ったボールが右の久保につながると一気にスピードアップ。ペナルティーエリア手前まで運び、コンパクトな左足の振りから無回転シュートを放つ。GKプレドラグ・ライコビッチの手を弾きネットを揺らした。

 この一撃で同点に追い付いたが、久保は古巣相手だったこともあり“ノーセレブレーション”。両手を挙げマジョルカに敬意を示し、話題を呼んだ。チームはさらに試合終了間際にゴールを挙げて2-1の逆転勝利を収めている。

 そのなかで、試合後現地のインタビューに応じた久保。「U-NEXT」の公式SNSはこの一部始終を公開した。

 まず、終了間際の劇的な幕切れを問われると「難しい試合での勝利はいつも格別。とはいえ後半に関しては数的優位だったのでもっといいプレーができたはず。ゴールこそは入りましたが臨むようなプレーはできませんでした。そこはチームで話し合います」と冷静に話した。

 そこでインタビュアーが「まさにそれを聞こうと思っていました。数的優位でいながらマジョルカを慌てさせられませんでしたね。長い間相手の陣地に押し込みながらもゴールを決めるのに苦労しました」と問う。これには「今は少しプレーのアイデアが欠けていると思います。私も含めて特にゴール前でね。シーズン序盤にはあったひらめきが欠けています。それを取り戻せばゴールは生まれます。今日も2つ決めましたし流れが変わるといい」と、ソシエダは公式戦5試合連続でノーゴールだったため、久保のゴールが実に6試合ぶりの得点となったことにも言及した。

 このやり取りの後にインタビュアーが切り出す。「正直者のあなたに聞きます。ライージョの退場は理解できますか? 相手チームですが拍手しただけで退場になりました」と、前半終了間際にマジョルカDFアントニオ・ライージョがイエローカード2枚で退場したことを聞かれた。久保は「拍手が退場の理由だと知りませんでした。ライージョのことはよく知っているので熱くなって何か言ったのかと思っていました。拍手して退場にならないケースもありますが、今日は退場になったんですね。今はマジョルカの選手ではないので、退場で優位になりました。ただ少し試合が荒れてしまいましたね」と、堂々と答えた。

 さらに質問はノーセレブレーションについて。「あなたはマジョルカの出身ではありませんが、心の一部はここにありますね。ゴールを決めた際はリスペクトを込めて『申し訳ない』というジェスチャーをしていました」と振られると、「スペインに来て以来、最もいいシーズンを過ごせたのがここマジョルカでした。だから愛情とリスペクトを持っています。一部ブーイングもありましたが多くのファンが僕をリスペクトしてくれています」と、穏やかな表情で話した。すると、すかさずインタビュアーから「ブーイングはなかったですよ。歓声だけでした。おめでとうございます」と、マジョルカで愛されている様子が明かされた。

 最後に「ありがとう」と話した久保はウインクをしてその場を去る。真摯な受け答えが生む信頼感、インタビュアーも「正直者」と話すほどの人間性がインタビューに表れていた。

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