森保J、イラク戦の出場全16選手「パフォーマンス査定」 軽すぎた守備、最悪の展開…唯一の光は?【現地発】

イラク戦の出場メンバー16選手を5段階査定【写真:Getty Images】
イラク戦の出場メンバー16選手を5段階査定【写真:Getty Images】

イラク戦の出場メンバー16選手を5段階査定

 森保一監督率いる日本代表は、1月19日にカタール・ドーハで行われているアジアカップの第2戦を迎え、イラク代表に1-2で完敗した。

 森保ジャパンは初戦のベトナム戦からFW細谷真大(柏レイソル)、MF中村敬斗(スタッド・ランス)に替えてMF久保建英(レアル・ソシエダ)とFW浅野拓磨(ボーフム)が入った。一方、ベンチ外メンバーはGK野澤大志ブランドン(FC東京)、MF三笘薫(ブライトン)、DF渡辺剛(ヘント)の3人となった。

 日本は先発メンバーにGKに鈴木彩艶を据え、最終ラインは菅原由勢、谷口彰悟、板倉滉、伊藤洋輝、中盤の遠藤航と守田英正は初戦ベトナム戦から変わらず。2列目には伊東純也、南野拓実に久保が並ぶ布陣となった。1トップは好調の浅野が務めた。

 試合は立ち上がりわずか5分で鈴木のパンチングを相手がヘディングで決めてあっさり失点。さらに前半終了間際にも追加点を許すという最悪の展開になった。後半アディショナルタイムに追加点も時すでに遅し。日本相手に良さを見せたイラクに負けるべくして負けた。

 ここでは各選手たちのパフォーマンスを振り返るべく、出場16選手を5段階評価(最高が5つ星★★★★★)で査定する。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小杉舞)

   ◇   ◇   ◇

<GK>
■鈴木彩艶(シント=トロイデン)=★☆☆☆☆
 立ち上がりの失点では経験の差を露呈。守護神1人のせいにするわけにはいかないが、ここからのアジア杯を任せるかどうかは1度立ち止まって考えるべきかもしれない。

<DF>
■伊藤洋輝(シュツットガルト)=★★☆☆☆
 前半、ワイドに走らされて裏を取るタスクを任されたのはそもそも起用に問題あり。2列目の並びが伊藤のためではなかった。後半に伊東が回ってきてからはやりやすさがあったか。

■谷口彰悟(アル・ラーヤン)=★★☆☆☆(→ハーフタイムOUT)
 センターバック(CB)がズルズルいってしまっては厳しい。1対1が強い相手だったとは言え、ここで力負けしていては先が思いやられる。

■冨安健洋(アーセナル)=★★★☆☆(←ハーフタイムIN)
 ディフェンスリーダーとして攻守にスイッチを入れようと奮闘。やはり冨安の力が必要だった。コンディションを整えて、第3戦以降に期待。

■板倉 滉(ボルシアMG)=★★☆☆☆
 鬼気迫る守備はアジア相手に見られないのか。失点の時間が悪すぎる。CBコンビに見られた中途半端なプレーで最終ラインの統率が取れていなかった。

■菅原由勢(AZアルクマール)=★☆☆☆☆
 キックの精度、守備の軽さはベトナム戦から改善されず。相手のサイドは脅威であったが、主力を張るならアジアで手こずってもらいたくない。大反省。

唯一“気概”を感じられたのは…

<MF/FW>

■遠藤 航(リバプール)=★★☆☆☆
 一矢報いるゴールも、細かなパスミスが散見。守備から攻撃へつなげるなかで、何度かチャンスの芽を摘んでいた。遠藤らしさはまだ取り戻せず。

■守田英正(スポルティング)=★★☆☆☆(→後半29分OUT)
 カバーに追われ、スタミナの消費もするなかでコントロールまで任せるのは酷だったか。

■旗手怜央(セルティック)=★★★☆☆(←後半29分IN)
 精度の高いコーナーキックでゴールを演出。何とかしないといけないなかで結果を残した。

■伊東純也(スタッド・ランス)=★★☆☆☆(→後半29分OUT)
 クロスの精度はチーム随一。引き続き警戒されていたなかで、アイデアを出しながら打開につなげていた。PK取り消しシーンにつながったクロスはお見事。

■前田大然(セルティック)=★★☆☆☆(←後半29分IN)
 やることがはっきりしているなかで、守備に奔走せざるを得なかった。低い位置からのスタートではなかなか良さを出し切れなかった。

■南野拓実(ASモナコ)=★★☆☆☆
 左起用では「最適解が見いだせなかった」と本人も話していたが、昨年11月にシリア戦で試した後半からの右から久保、南野、伊東だと良さが出始めていた。シュートにつなげられなかったのは反省。

■久保建英(レアル・ソシエダ)=★★☆☆☆(←後半16分OUT)
 2列目の嚙み合わせが悪く、1人で奮闘しようとしていた。相手DFを4人ほど引き付けながらもキープする力はさすがで、右サイドのほうが脅威となれた。

■堂安 律(フライブルク)=★★★☆☆(→後半16分IN)
 ピッチ上で唯一と言っていいほど気概が感じられた。ピッチインした状況で「変えてやる」と気持ちが伝わってくるプレー。特に粘り強い守備からスイッチして攻撃へ転じさせる切り替えで何度かチャンスを作っていた。あとは決定力。この状況を引っ張って変えてほしい。

■浅野拓磨(ボーフム)=★★☆☆☆(→後半16分OUT)
 もう少し長い時間起用されていれば……ゴールの匂いはあった。ただ、決定機で“宇宙開発”の枠外シュートは1トップとして辛い。

■上田綺世(フェイエノールト)=★★☆☆☆(←後半16分IN)
 ボールが入ってくるチャンスは少なかった。ただ、収めてほしかったシーンでこぼしてしまい、チャンスが消失。枠内に飛ばすシュートを見たかった。

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