久保建英が話した「誇り」と「義務」の葛藤 アジア杯へ“複雑な胸中”にスペイン紙注目「吐露した」
ソシエダはアラベスに1-1のドロー 久保はアジアカップ参戦へ
スペイン1部レアル・ソシエダは現地時間1月2日、ラ・リーガ第19節でアラベスと対戦し、1-1と引き分けた。日本代表MF久保建英は先発を飾った一方、1月に開幕するアジアカップ参加のため、この試合をもってチームを長期離脱することになる。これを受け、スペイン紙は「日本人選手は悲しみながらチームを去り、『誇らしいこと』と口にしたうえで『義務がある』と吐露した」と、久保が見せた葛藤に注目している。
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直近のリーグ戦2試合をスコアレスドローで終えており、やや足踏みを強いられているソシエダは前半36分にGKアレックス・レミロがペナルティーエリア外でのハンドで一発退場を命じられる厳しい展開に。後半31分にはPKで先制点を献上し、敗色濃厚ななかで久保は同アディショナルタイム2分、ペナルティーエリア手前から左足を振り抜いたが、強烈なミドルシュートは無情にもバーを叩いた。
それでも後半アディショナルタイム6分、ゴール前のこぼれ球をMFマルティン・スビメンディが押し込んで、劇的な同点弾をマーク。試合は1-1で終了した。土壇場で勝ち点1を手にしたものの、熾烈な上位争いのなかで、アジアカップ参戦のためチームを長期離脱することになる久保は、試合後のインタビューで「アジア杯がリーグ中に開催されるのが残念。僕に給料を払ってくれているのはチームであるのは明白だが、実際(代表の)トーナメントに声がかかったら参加する義務がある」と、このタイミングでの離脱に複雑な胸中を覗かせていた。
「ラ・レアルでプレーできないのは非常に残念に思うが、母国を代表するのはとても誇らしいことだというのも事実」とフォローすることも忘れなかったが、インタビューでも明らかな葛藤を見せていた久保に対し、スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」は「日本人選手は悲しみながらチームを去り、『誇らしいこと』と口にしたうえで『義務がある』と吐露した」と取り上げている。ソシエダにとっても攻撃の起点である久保の離脱は大きな痛手となるが、久保自身も複雑な感情を抱いているのは仕方のないことだろう。