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アーセナル入り接近→ベンゲルの一言で頓挫 イブラの英名門移籍は「それで終わった」
アーセナル入りに近づいていた若き頃のエピソードとは?
元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチ氏は、2022-23シーズン限りで現役を引退した。そのキャリアでは、所属したほとんどのクラブでタイトルを獲得してきた。そんな世界的なスター選手は、キャリアの若い頃にイングランド1部アーセナル入りに近づいていたという。英メディア「90Min」が報じている。
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世界中にスカウトを張り巡らせているアーセナルは、スウェーデン1部マルメに所属していた当時のイブラヒモビッチ氏に目をつけ、彼をクラブに招待したという。24年間のプロ生活で、通算856試合で511得点、スウェーデン代表では122試合で62得点を挙げるストライカーは、アーセナル入りに強い興味を持った。
「若い頃、多くのクラブが関心を示したが、その1つにアーセナルがあった。アーセン・ベンゲル監督のオフィスに行くと、そこではベルカンプ、アンリ、リュンベリ、ビエラというような選手を生で見て『マジか、すごいぞ』と思った。当時もスウェーデンのトップレベルでプレーしていたけど、彼らはTVでしか見る機会がなかったからね。『ついにオレもここまで来たぞ』という感じだった。その1週間前くらいにはプレイステーションで彼らを使っていたくらいだからね。ベンゲル監督とも話をしたが、あんなに背が高いとは思わなかった」
多くのことに衝撃を受けた若きイブラヒモビッチ氏を見透かすように、ベンゲル氏は「あとは何が必要だ?」と言っていたという。「彼はオレのことを知ろうとして、オレを感じ取ろうとしていた。彼はただ選手を買うだけのタイプではないと思う。彼は自分が何を買おうとしているのかを、知ろうとしていたはずだ。そして最後に彼は9番の背番号が付いたアーセナルのユニフォームを持って『私たちはキミにここに来てもらい、2週間のトライアルを受けてほしい』と言ったんだ」と、イブラヒモビッチ氏は当時を振り返った。
普通の若者なら、この一言に首を縦に振ったことだろう。ところが、イブラヒモビッチ氏は違った。
「すべては良かった。彼が『トライアルを受けてほしい』と言うまではね。オレは彼を見つめた。彼はあのベンゲル監督で、当時のオレはまだ何者でもなかった。『オレはトライアルを受けない』と伝えると、彼は『どういうことだ?』という感じだった。『オレはトライアルを受けない。獲得したいか、そうじゃないのか。それ以外であるなら、なぜオレはここにいるんだ?』と伝えた。それがオレなんだ。駆け引きは好きじゃない。ベンゲル氏は『いやいや、ここにきてトライアルを受けなければダメだ』と言うから、『いいや、分かってない。オレはトライアルを受けないんだ』と言い、それで終わった。オレがアーセナルに行くことはなかった」
アーセナルは2005年から8シーズンに渡って無冠の時期を過ごしていたが、この時にイブラヒモビッチにトライアルではなく、正式オファーを送っていたら、歴史は変わっていたのかもしれない。
(FOOTBALL ZONE編集部)