J1福岡ハンド判定「もっと早くできた」 VAR→ジャッジ決定シーンへ専門家「なぜ2分半も…」

名古屋対福岡でのPK判定シーンに注目(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】
名古屋対福岡でのPK判定シーンに注目(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】

相手のシュートが福岡DF前嶋の手にヒット、VAR進言でハンド判定に

 スポーツチャンネル「DAZN」の判定検証番組「Jリーグジャッジリプレイ」で、6月11日のJ1第17節、名古屋グランパスとアビスパ福岡の試合が取り上げられた。福岡にハンドの反則があったとしてPKの判定になったものが議論された。

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 前半39分、名古屋はコーナーキックの流れからFWキャスパー・ユンカーがヘディングシュートすると、目の前にいた福岡DF前嶋洋太がブロックした。ここで飯田淳平VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)が川俣秀レフェリーにオンフィールドレビューを進言。映像確認のあとにPKが与えられ前嶋にはイエローカードが提示された。前嶋のブロックは、ボールが手の甲から前腕あたりに接触したあとに頭に当たっていた。

 ゲスト出演した元日本代表DF坪井慶介氏は「PKでイエローですか」と苦笑い。「僕がこれを見た感じだと、最初のところで(腕などに)当たらなくても、前嶋選手のどこかに当たっていたんだろうという部分と、不自然に手を上げる、前に出すではないと思う。自分の幅の中であると思うので、ハンドではないと思う」とコメント。同じくゲスト出演した元日本代表MF福西崇史氏は「同じ意見」として、「身体から離れて当たったなら得点の可能性もあるのでPKも仕方ないけど」とコメント。一方で「ルール上は問題ないと思う」とも話した。

 元国際審判員・プロフェッショナルレフェリーの家本政明氏は「手に当たっているのは別のアングルでも分かる。身体の範疇に手はあるが、そこから腕が伸びていく。ボールが手のほうに行ったのか、手がボールのほうに行ったのかで言えば、競技規則で言えば手がボールに行くのはハンドであり、しかも身体を大きくするという点で、言葉で言えばハンドになると思う」とコメントした。また、イエローカードの理由はハンドの反則によるシュートブロックという判断になったからだと解説している。

 一方で家本氏は判定が出るまでに2分半の時間を要したことと、レフェリーのポジショニングがこのプレーを見極めるのに適していなかったことを指摘。そのため、VARは「見逃された重大な事象」としてオンフィールドレビューを勧めたのではないかと話した。そのため主審が良いポジションから見れば「手に当たったけど、ノー(ファウル)とするよという判断もできる範疇とも言えるので、そうなると最終的な結論は変わった可能性はある」とした。一方で「映像で見せられると、ハンドでシュートブロックによりイエローという結論になるのは致し方ない」と、判定への理解を示した。

 家本氏はVARの判断について「なぜ2分半も掛かったのか。1分くらいで介入できたのではないか」とコメント。自身の経験からも「介入して問題ないし、もっと早くできた。仮に2分半も悩んだのなら、それはハッキリとした明白な間違いと言えるのかどうか」と疑問を呈していた。

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