マンチェスター・シティの急速な世界戦略とその裏に隠された驚愕のシナリオ

つい数シーズン前まで「マンチェスターのジョークチーム」「皮肉しか言えない負け犬集団」と揶揄されたクラブのファンが作った、 ”らしい“内容だ。だが、プレミアリーグで優勝し、チャンピオンズリーグ(CL)の常連になりつつある現在でも、マンCの試合を見に行けば必ず耳にする人気ソングである。裏を返せば、昨今のクラブの変貌ぶりはそれほど急激だということだ。   1998年から02年まで主将を務めたアンディ・モリソンは言う。   「私が現役だった頃とはすべてが違う。変わらないのはファンの熱い気持ちくらいだ」   その言葉通り、モリソンの時代は何とか倒産しないように自転車操業するのが精いっぱいのクラブだった。だが、08年にシェイク・マンスール率いるアブダビ・ユナイテッド・グループ(ADUG)がマンCを買収したことで状況は一変する。   買収の決め手となったのはこの熱狂的なファンベースと03年にマンチェスター市から譲り受けたスタジアムだった。40年来のマンCファンで英紙ガーディアンの記者、ディビッド・コン氏は経済的観点からこう分析する。   「他クラブなら先にスタジアムに巨大投資する一大プロジェクトを立ち上げる必要がある。だがマンCにはその必要がなく、伸びしろがあり、最も魅力的と判断したのです」  

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