大学日韓新人戦で仁川大が大敗、指導者が日本との差を指摘

　第1回サッカー大学日韓新人戦が3月20日に行われ、韓国代表として出場した仁川大は筑波大に1-5で大敗。各カテゴリーでの日韓戦で惨敗が続くなか、仁川大のチェ・グァンフン監督代行は「すべての面で日本がマシ」と嘆き節で敗戦を振り返った。

　全日本大学選抜と韓国大学選抜による「DENSO CUP SOCCER第21回大学日韓（韓日）定期戦」（21日に実施）に先駆けて行われた筑波大と仁川大による一戦は、FW半代将都がハットトリックをマークするなど筑波大が大量5得点で圧勝。仁川大にとっては屈辱的な結果となった。

　この大敗に、韓国メディアが敏感に反応。韓国男子サッカーは、2021年3月にA代表、22年6月にU-16代表、同6月にU-23代表、22年7月にA代表と、各カテゴリーで日本に0-3という完敗を喫していることもあり、同国紙「朝鮮日報」は「韓国、また負けた」と嘆き節で結果を伝えた。

　韓国紙「スポーツ朝鮮」では、敗戦を振り返った仁川大のチェ・グァンフン監督代行のコメントを紹介。同氏は「日本についてたくさん学んだ。小中高まで下のレベルは日本にかなり追い付かれた。運営などすべての面で日本がマシだ。選手たちは一生懸命戦った」と日本との格差を指摘しつつ、母国に対して警鐘を鳴らした。

「コーチングスタッフの数から差がある。韓国は監督、コーチ、多ければGKコーチの3人だ。日本は2倍多い。大学入試にも問題がある。我々は毎年8人の新入生を受け入れている。サッカーより入学に目的がある選手のほうが多く、途中で辞める選手がいて困っている。日本は技術の高いサッカーをしている。我々は戦術よりも勝利を目的とする。我々は変えて学ばなければならない」

　韓国メディア上では昨年のカタール・ワールドカップ以降、大会の最終順位（日本の9位、韓国の16位）で差が付いた事実を引き合いに、日本サッカーの実力が上と見る論調が数多く展開。こうした現状に紐づき得る事実として、育成年代の環境に根深い問題があることを大学サッカー界の指導者は示唆していた。