「ウタカの1ミリ」 スーパー杯、前半終了間際のオフサイド→VAR認定弾に元日本代表も注目

甲府FWピーター・ウタカ【写真:徳原隆元】
甲府FWピーター・ウタカ【写真:徳原隆元】

槙野智章氏がウタカのゴールを巡る判定に言及

 日本サッカーのシーズン開幕を告げる「FUJIFILM SUPER CUP 2023」が2月11日に晴天の国立競技場で行われ、昨季J1王者の横浜F・マリノスと天皇杯王者のヴァンフォーレ甲府が対戦。前半終了間際に生まれた、甲府FWピーター・ウタカの同点ゴールが反響を呼んでいる。

 記念すべき30回目となるスーパーカップは、両者ともシーズン初の公式戦ということもあってかボールコントロールやパスがズレる場面が散見された。スタメン起用のオビンナは前半8分にセットプレーの2次攻撃から飛んできたミドルシュートをファインセーブではじき出した。

 そして先制点は前半30分、横浜FMが右サイドからパスワークでペナルティーエリア内に侵入すると、逆サイドで余ったFWエウベルのところにラストパスが流れていき、冷静にGKとの1対1を決めた。昨季のJ1ベストイレブンにも選出されたウインガーの一撃でJ1王者が先制した。

 しかし前半44分、横浜FMのパスをカットしたところから甲府がショートカウンター。最後はゴール前へのラストパスをウタカが決めたものの、ピッチ上では甲府のカウンターの過程でオフサイドがあったという判定に。ここでビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が介入し、5分近く時間をかけてオフサイドを確認。最後は荒木友輔レフェリーがオンフィールドレビューを行った末にオフサイドはなかったとしてゴールが認められ、甲府が1-1に追いついて前半を終えた。

 日本テレビ系で解説を務めた元日本代表DF槙野智章氏は、最初にオフサイド判定になった瞬間、「これはない」と疑問符を付けた。その後、VARが介入し、カタール・ワールドカップ(W杯)のグループリーグスペイン戦で決勝ゴールをアシストしたMF三笘薫の折り返しがゴールライン上ギリギリだったことで生まれた「三笘の1ミリ」のフレーズにかけ、「ウタカの1ミリになるのか。どうでしょう」と判定を待ち、最終的にゴールが認められて「ウタカの1ミリ」がサッカー界に刻まれることになった。

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