2026年W杯の日本代表メンバーをOBが大予想 若返りを図る守備陣、軸が欲しいFWの顔ぶれは?

レアル・マドリード・カスティージャでプレーする中井卓大【写真:Getty Images】
レアル・マドリード・カスティージャでプレーする中井卓大【写真:Getty Images】

中盤に中井卓大が食い込んでくると面白い存在に

【DF】
 最終ラインも冨安健洋(アーセナル/24歳)を除くと、酒井宏樹(浦和レッズ/32歳)、吉田麻也(シャルケ/34歳)、長友佑都(FC東京/36歳)とレギュラーが高齢化していました。センターバック(CB)は、冨安と板倉滉(ボルシアMG/25歳)が軸になっていくのは間違いないでしょう。

 冨安と板倉が欠場した際の穴を埋めた谷口彰悟(川崎→未定/31歳)、サイドバックにも対応できる伊藤洋輝(シュツットガルト/23歳)もいますが、新戦力が出てきてほしいところです。身長187センチの高さとフィジカルの強さを備えながらも、スピード、アジリティーを兼ね備えたチェイス・アンリ(シュツットガルトⅡ/18歳)がどこまで伸びるか。ぜひA代表に上り詰めてほしい期待の選手です。

 サイドバック(SB)は正直、人材不足の印象です。左サイドは、今大会直前にアキレス腱の負傷で辞退を余儀なくされた中山雄太(ハダースフィールド・タウン/25歳)は“リベンジ”の思いが強いと思います。右サイドは、酒井のバックアップだった山根視来(川崎フロンターレ/28歳)が結果を残せなかったことも考えると、なかなか第1オプションで考えるのは難しいのかなと。オランダでプレーしている菅原由勢(AZ/22歳)は両サイドをこなせるユーティリティー性の面でも、重宝されていくかもしれません。橋岡大樹(シント=トロイデン/23歳)はフィジカルの強さだけでなく、ドリブルやクロス、メンタル面で酒井を超えるようなプレーを見せてほしいところです。

【MF】
 ボランチは遠藤航(シュツットガルト/29歳)、守田英正(スポルティング/27歳)が4年後もまだ動ける年齢ではありますけど、カタールW杯でも活躍した田中碧(デュッセルドルフ/24歳)を軸とした形になりそうな気がします。そこに、中井卓大(レアル・マドリード・カスティージャ/19歳)や松木玖生(FC東京/19歳)といった若手のホープが食い込んできたら面白いですよね。藤田譲瑠チマ(横浜F・マリノス/20歳)が遠藤航のようになっていてもおかしくない。ベスト8以上を目指すうえでは、夢や希望を抱かせてくれるような逸材が出てこないと難しいと思います。

 攻撃陣では、伊東純也(スタッド・ランス/29歳)がスピード系というプレースタイルを踏まえると、バリバリのレギュラーではなく、スーパーサブとかのほうが使い勝手がいいかもしれない。ベースは堂安律(フライブルク/24歳)、久保建英(レアル・ソシエダ/21歳)、三笘薫(ブライトン/25歳)、そこに4年後は中堅からベテランになる鎌田大地(フランクフルト/26歳)が入ってくる感じでしょうか。ただ、FWを含めて攻撃的な選手は“水もの”なので、例えば今季は怪我に苦しんだ荒木遼太郎(鹿島アントラーズ/20歳)のような若手が入って、ガラっと顔ぶれが変わっていても不思議はないと思います。

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栗原勇蔵

くりはら・ゆうぞう/1983年生まれ、神奈川県出身。横浜F・マリノスの下部組織で育ち、2002年にトップ昇格。元日本代表DF松田直樹、同DF中澤佑二の下でセンターバックとしての能力を磨くと、プロ5年目の06年から出場機会を増やし最終ラインに欠かせない選手へと成長した。日本代表としても活躍し、20試合3得点を記録。横浜FM一筋で18シーズンを過ごし、19年限りで現役を引退した。現在は横浜FMの「クラブシップ・キャプテン」として活動している。

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