三笘薫のビッグクラブ移籍「十分可能」だが… 海外記者が提言した最高のシナリオ「私なら伝える」
ロンドン在住のフランス人記者フレデリック氏に訊く“三笘評”
現在、世界で最も有力な選手たちが集まっているのが、イングランドのプレミアリーグだ。カタール・ワールドカップ(W杯)を戦った日本代表では、DF冨安健洋(アーセナル)とMF三笘薫(ブライトン)がプレーしているなか、ロンドン在住のフランス人記者ハッペ・フレデリック氏に、日本人選手たちがどのように評価されているかを訊いた。
ブライトンで徐々に出番を増やし、カタールW杯でも存在感を放った三笘は、イングランドでも急速に認知度を高めている存在のようだ。フレデリック記者は「イングランドのサッカーに適応するのに少し時間が必要だったと思う。それでも試合に出場した時は、とても機能していた。最近は先発出場もして得点も挙げている。テクニックに優れていて、スピードも素晴らしい。ブライトンのプレースタイルにとってパーフェクトな選手だ。残りのシーズンでも間違いなく注目選手だ」と、評価した。
シーズン途中でグレアム・ポッター監督をチェルシーに引き抜かれたブライトンは、ロベルト・デ・ゼルビ監督を新監督に迎えた。監督交代後、三笘は出場機会を徐々に増やしているが、フレデリック記者は明確なプランのあるクラブへ移籍したことが良かったと言う。
「ブライトンは、非常に計画がしっかり練られているチームだ。ポッター監督が離れたあとも、同じスタイルを継続できる監督を新たに招聘した。すべてを変えたわけではない。同じプロジェクトを継続できる監督が来たことで、三笘に対するチーム内での考え方も変わらなかった。チームでフィットした彼は、適応することが難しい選手もいるなかで、イングランドのサッカーでもプレーできることを示している」
今後、さらなるステップアップ移籍も期待される三笘だが、フレデリック記者は「この先、彼がビッグクラブへ移籍することは十分に可能だと思う」と言い「だが、急がないことが重要だ」と、自身が考える適切なタイミングを説明した。
「2022-23シーズンが終わった後は、少し早いかもしれない。たとえば南野拓実は、リバプールに加入したが、十分な出場時間を得られなかった。ビッグクラブへ移籍するタイミングは重要だ。私はプレミアリーグで彼がしっかりと力を証明して、そのうえで獲得に動くクラブを待つべきだと思う。今シーズンが終わり、もう1シーズンをブライトンで過ごしてから、どんな選択肢があるかを探るべきだ。私が彼の代理人なら、彼にそう伝えるね(笑)」
日本代表でもさらなる活躍が期待される三笘だが、現地在住の記者から見ても、次のW杯の時にビッグクラブに所属している可能性を秘めている選手だと認識されている。
(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)