J1磐田に新規選手登録の禁止処分 ファビアン・ゴンザレス契約巡りFIFA規則に違反、CASへ上訴表明
磐田との契約締結前にタイのクラブと取り交わした契約が存在
J1ジュビロ磐田は10月19日、FWファビアン・ゴンザレス加入時の契約締結時に規則違反があったとされ、国際サッカー連盟(FIFA)から賠償金の支払命令、来季の新規選手登録の禁止処分などの裁定が下されたと発表した。
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クラブのリリースによると、アトレティコ・ナシオナル(コロンビア)から2021シーズンに加入したファビアン ゴンザレスが、前所属クラブ退団後、磐田との契約締結前にタイのクラブと取り交わした契約が存在したことが判明したという。
この事実がFIFA規則の違反となり、タイのクラブへの約5万ドルの賠償金の支払命令(ファビアン・ゴンザレスに対するもの。磐田は当該支払義務を選手と連帯して負う)、ファビアン・ゴンザレスへの4か月間の公式戦出場停止処分、磐田に対する今後2回の登録期間(2023年第1および第2登録期間)における新規選手登録の禁止処分が下された。
この裁定に対して、「クラブとしては本決定に対して不服申立てを行うこととし、本日10月19日にスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ上訴しましたのでお知らせいたします」と発表。CASから裁定が下される時期は、現時点では不明としている。
■決定内容
・ファビアン・ゴンザレスに対して、タイのクラブへの約5万ドルの賠償金の支払命令。なお、ジュビロ磐田は当該支払義務を選手と連帯して負う。
・ファビアン・ゴンザレスに対するスポーツ制裁として、4か月間の公式戦出場停止処分。
・ジュビロ磐田に対するスポーツ制裁として、今後2回の登録期間(2023年第1および第2登録期間)における新規選手登録の禁止処分。
※トップチームを含め、全ての年齢カテゴリーの男子のチームが対象。ただし、当クラブの選手の登録区分変更(例:ユースチームからトップチームへの昇格)、期限付移籍中の選手が移籍期間満了に伴いクラブに復帰する場合等は、スポーツ制裁の対象外。
※U-18、U-15、ジュビロSS、サッカースクールにおいて、2023年度に当クラブに新規入団する新高校1年生、新中学1年生、新小学5年生および新小学6年生は、2023年1月から 2023年12月までの間、日本サッカー協会(JFA)への登録が必要となる大会・活動への参加が認められない(ただし、2022年に当クラブで登録済の選手は除く)。
■経緯
・2022年4月13日、タイのクラブが、ファビアン・ゴンザレスおよびジュビロ磐田を相手方として、国際サッカー連盟(FIFA)の紛争解決室(DRC)に申立てを行った。
・当事者の主張が提出された後、2022年9月29日、国際サッカー連盟(FIFA)の紛争解決室(DRC)は、ジュビロ磐田とファビアン・ゴンザレスが契約を締結する前に、同選手とタイのクラブとの間に契約が締結されていたことを認定した上で、同選手がタイのクラブとの契約を正当な理由なく解除するとともに、ジュビロ磐田が当該契約解除を誘引したと推定されると判断し、上記決定を下した。
・磐田としては、ファビアン・ゴンザレスが当クラブとの契約締結前にタイのクラブと契約を締結していた事実を認識しておらず、同契約の存在にもかかわらず同選手を引き抜いたといった事実も存在しないため、本決定に対して不服申立てを行うこととし、10月19日にスポーツ仲裁裁判所(CAS)へ上訴した。
(FOOTBALL ZONE編集部)