「この戦いは走らないと成り立たない」 札幌ペトロヴィッチ監督、苦しい台所事情による“運動量不足”に嘆き

札幌を率いるミハイロ・ペトロヴィッチ監督【写真:小林 靖】
札幌を率いるミハイロ・ペトロヴィッチ監督【写真:小林 靖】

負傷者やコンディションの整わない選手の影響で苦戦

 北海道コンサドーレ札幌はJ1リーグ第27節の延期分、浦和レッズとのアウェーゲームに1-1で引き分けた。古巣対決になったミハイロ・ペトロヴィッチ監督は全体的な試合を称えつつも「やはり問題は、運動量」として、負傷者の多さやコンディションの整わない選手の存在に苦しんでいると話している。

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 ペトロヴィッチ監督は2012年から17年途中まで浦和を率いた。18年に札幌の監督へと就任しているため、もう5シーズン目で10試合目の古巣対決となった。

 そのゲームは前半25分から30分くらいまでは完全に札幌が浦和を圧倒するような展開だった。指揮官が「浦和も前からのプレッシングを試みていたと思うが、2トップで追い切れなくてサイドハーフが出てくることもあり、札幌が引っかかる場面もあったが、何本かパスをつないでいなしていく、あるいはボールを運んでいくと、浦和はすぐに自陣にブロックをつくって守る形を取った」と話したように、技術的な部分だけでなく適切なポジションを取りながら前進していった。

 また、浦和ボール時にはマンツーマン傾向のハイプレスを敢行し、ペトロヴィッチ監督が「自分たちがプレッシングをして相手にボールを蹴らせて、それを回収して主導権を握っていく」と話す攻守がリンクした狙い通りの試合を展開したと言えるだろう。

 しかし、そこでゴールを奪うに至らないと体力的な厳しさが顔を出した。シンプルに前線や背後を狙う浦和に対して追いきれなくなり、決定機を複数回作られてしまう。後半26分にMFルーカス・フェルナンデスが芸術的なシュートを決めるも、そこからの残り時間は浦和に2回もGKと1対1のチャンスがあった。そこをミスしてくれる幸運があったものの、最後は相手のシュートにペナルティーエリア内でのハンドがありPKで追い付かれ、勝利を逃すことになった。

 ペトロヴィッチ監督は、「やはり問題は運動量。この戦いは走らないと成り立たない。走るのが非常に重要な戦い方だ。控えも含めて同じくらいの力のある選手がいれば、もちろん5人の交代が非常に有益になる」としつつ、シーズン全体の流れとして負傷者の多さがチームが目指す戦術の足かせになっていると話している。

「チーム全体として、怪我の影響であまりコンディションの整わない、あるいはコンディションがなかなか上がっていない選手が多いのは確か。今シーズンを通して我々は、怪我人が多いことに悩まされてきた。前半、そして後半も含め、自分たちが走れている、アグレッシブに戦えている時間帯は相手を十分に上回ることができ、押し込んで支配できる戦いができている。ただ、その中で運動量が落ちてしまう時間帯には、相手に外されてしまう、あるいは押し込まれてしまうことが見受けられる」

 苦しい時間帯をどのようにしのぐのか、試合巧者になれるのかという点は指摘されるが、一方で“ミシャ”の愛称で親しまれるペトロヴィッチ監督の哲学はピッチ上の問題を攻撃的に解決していくことでもある。いい時間帯、パワーを使った時間帯にどれだけゴールという形でそれを証明できるのかも、勝ち点を重ねるうえで重要になりそうだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

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