ソシエダ久保建英の序盤戦総括…「身を粉にして助ける」新境地 地元紙チーム2位の高評価、現地記者が感じた大きな変化とは?

レアル・ソシエダで活躍するMF久保建英【写真:Getty Images】
レアル・ソシエダで活躍するMF久保建英【写真:Getty Images】

【スペイン発コラム】今季公式戦8試合で1得点2アシストの結果を残す久保建英

 久保建英はリーガ・エスパニョーラ第6節エスパニョール戦(2-1)で公式戦2戦連続のアシストを記録する素晴らしいパフォーマンスを見せ、勢いに乗った状態でカタール・ワールドカップ(W杯)前最後となる国際Aマッチ期間を迎えた。

 シーズン開幕から1か月が過ぎ、久保はリーグとヨーロッパリーグ(EL)の8試合すべてに出場してきた。さらにエスパニョール戦で記念すべきリーガ100試合出場を達成。そんな久保の今季ここまでのパフォーマンスを振り返ってみると、上々のスタートを切ったと言うことができるだろう。

 今季、完全移籍でレアル・ソシエダに入団した久保に対し、スペインメディアはシーズン開幕前、中盤にはダビド・シルバやミケル・メリーノ、ブライス・メンデスといったハイレベルな選手たちが揃っているため、軒並みベンチスタートと予想した。しかし、いざ開幕すると、ミケル・オヤルサバルやカルロス・フェルナンデスの負傷中により選手層の薄いFWに大抜擢されることになった。

 2トップの左で新天地デビューを果たした久保は、リーガ第1節カディス戦(1-0)で素晴らしいDF裏への抜け出しから決勝点を記録。チームにアウェーでの貴重な勝ち点3をもたらす初得点でイマノル・アルグアシル監督の期待に見事応えた。その後も指揮官の求めるタスクを順調にこなして信頼を勝ち取っていき、今季ここまでの公式戦成績は8試合(先発6試合)、1得点2アシストと、目に見える結果を残している。

 久保はここまでの出来について第6節エスパニョール戦後の記者会見で「欲を言えばあと1~2点取れるシーンはあったと思ったが、個人としてもチームとしても結果を残せている。ヘタフェ戦(1-2)は少し想定外で負けてしまったが、それ以外はバルサ戦も途中まではいい試合をできていたので、サポーターの期待に応えられているかどうかは別として、自分たちにとっては悪くない立ち上がりだと思っている」と手応えを感じていた。

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高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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