“次世代のエース”から“真のエース”へ 小川航基が掲げる理想のストライカー像、日本人選手で参考しているのは?
【独占インタビュー】FWとして枠内シュートのスキルとワンタッチゴールにこだわり
横浜FCのFW小川航基はプロ7年目の今季、J2リーグで得点ランキング首位(18ゴール)を快走し、J1昇格を目指すチームを力強く牽引している。「超高校級」「次世代のエース」と注目を集めてプロの世界に飛び込んだなか、葛藤の6年間を経てたどり着いたスタートライン。ついに本領を発揮し始めた24歳の“ストライカー論”に迫る。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史/全2回の2回目)
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高校ナンバーワンストライカーと呼ばれ、各世代の日本代表に選出されてきた小川は、最前線でボールを収めながら、多彩なシュートパターンからゴールを陥れるスタイルを持ち味とする。「スピードでぶっちぎるタイプのFWもいい選手」と前置きしたうえで、“アタッカー”ではなく、“ストライカー”として生きることに矜持を覗かせる。
「ストライカーは、ボックスの中で枠内にシュートを飛ばすスキルが一番必要。少ないタッチでゴールにつなげることが現代のFWが評価されるところだと思います。2列目はマンチェスター・ユナイテッドやリバプールのようなトップ・オブ・トップでプレーする選手が出てきているのに対して、FWはずっと『得点力不足』『これだという選手がいない』と厳しい目を向けられています。もちろん、これまでも素晴らしい選手はたくさんいましたけど、次のストライカーが生まれてこないと、日本はワールドカップのベスト8の壁は越えられないのかなと。ストライカーというポジションはそれくらい大事で、自分もそこに食い込んでいきたいです」
世界を見渡せば、アルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)やポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(マンチェスター・ユナイテッド)がトップクラスの点取り屋として広く知られているが、小川はより“ストライカー色”の強いポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキ(FCバルセロナ)を参考にしているという。
「海外では、どんな形でも点が取れるレバンドフスキ選手に憧れがあります。メッシ選手やクリスティアーノ・ロナウド選手はいろんなポジションをやるし、いわゆるアタッカーの部類。1トップで考えると、やっぱりレバンドフスキ選手ですね。プレーの真似はできないですけど、(ナシオナル・モンテビデオのウルグアイ代表FW)ルイス・スアレス選手もゴールに対する熱意、ゴールハンター感を見習いたいとよく見ていました」