「監督の指示があったからこそのゴール」 広島MF野津田岳人が激白、6月のJ1ベストゴール“左足スーパーミドル弾”の真相

「広島の環境は、とにかくサッカーに集中できていい」

――複数のクラブへのレンタル移籍も経験しましたが、その経験によって、改めて感じている広島の良さというのはありますか?

「街であったり、チームの環境であったりも良いですし、グラウンドやクラブハウスの雰囲気がいいなと思います。練習グラウンドまでは(広島市内から)距離があるのですが、それを含めて、広島の環境は、とにかくサッカーに集中できていいなと思います。山に囲まれていて、周りに何もないぶん、集中してサッカーに打ち込めます。選手たちが練習になった時にスイッチが入り、厳しい雰囲気で強度の高い練習ができることは、他のクラブに行ったときも『広島はすごいな』と感じたことでもありました。練習からのレベルの高さは、非常に高いのではないかと思います。チームの色っていうのが、各チームにあると思うのですが、長い間、離れていて、戻ってきた時に、改めて『広島は練習から強度の高いチームだな』と感じました。在籍したほかのチームに、そういう雰囲気がなかったわけではなくて、広島がまた特別な感じなんです」

――その広島を巣立っていった森保一監督や野津田選手と同い年の浅野拓磨選手は、日本代表として戦っています。彼らから受ける刺激もありますでしょうか?

「もちろん、あります。やっぱりずっと一緒にやってきた選手ですし、拓磨は同期で今も代表や海外でプレーしていますし、一つ下の(川辺)駿も活躍して、海外で試合に出て活躍していますし、森保監督も代表監督になっていて、本当に刺激しかありません。そこに近づけるように、ずっと彼らのことを意識しながらコツコツ頑張ってきています。そこは常に、意識していますし、させてくれる人たちなので、感謝もしています」

――海外に飛び出していき、活躍している選手もいる一方、青山敏弘選手のように広島にとどまっている選手も見ていると思います。今、28歳で、今後のキャリアはどうしていきたいというふうに感じていますか?

「やっぱり、若い時は『将来的に海外でやりたいな』という気持ちはあったのですが、なかなか広島で安定して活躍できませんでした。レンタル先に出て戻ってきても、活躍できずに、また外に出るということを繰り返してきたので、やっぱり広島で活躍すること、広島で絶対的な存在になることが、今は一番の目標です。今シーズンは、こうして戻ってきて、多くの試合に出場できていることに、すごく喜びも感じていますし、まずはここでチームを引っ張れるような存在にもっともっとなっていき、広島のためにプレーできる存在になりたいですね。今は本当に、広島のために、広島で活躍することで頭がいっぱいです」

――冒頭に「こういうゴールはもうないと思うので、噛みしめたい」という話もありましたが、ぜひ、5月、6月のゴールを上回る「これぞ野津田のベストゴール!」という得点も期待しています。

「そうですね。今回のミドルシュートも、自分らしいシュートだと思うのですが、上から落とすミドルシュートを決めたいと思っているので、それも決められるようになりたいです。チームが苦しんでいる時にミドルシュート一発というのがあれば、チームとしても楽になると思いますし、自分としてもそれが持ち味だと思うので、そこは決められるような選手になりたいと思いますし、狙っていきたいです。今度は練習からしっかりその形でシュートを決めて、監督に『あのシュートを打て』と言われるように準備します(笑)」

――ちなみに賞金20万円の使い道は、決めていますか?

「出るんですか!? それ、初めて知りました! 2年ぶりに広島に戻って来たのですが、子供ができて行くところが限られているので、あまり出かけることが少ないんですよ。それでも宮島には、もう4回くらい泊まりに行っているので、また宮島で良い旅館に泊まろうかな。でも、子供の服も買いたいと思っていたので、子供の服を買おうかな。考えるだけで、楽しいですね(笑)。ちょっと今から、楽しみながら考えたいと思います(笑)」

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