サプライズはやはりある? 森保監督へE-1選手権「招集メンバー26人」推薦状、MF&FWに大胆人選

W杯本大会で勝つためにどう選手を選ぶか

【総評】
 あなたが日本代表のスタッフだとする。そして、このリストを森保監督に提出した。その後、思い切りヒヤヒヤするだろう。

 というのも、森保監督は7月6日のオンライン囲み取材で「(E-1選手権のメンバー選びに)サプライズはない」と語ったからだ。このリスト、ベテランが多くてサプライズだらけじゃないですか(苦笑)。

 だが、それでもここでは「監督、この選手たちも忘れてもらっちゃ困りますよ」というリストにしておきたい。いや、したのだと言っておく。

 6月のチュニジア戦の先発メンバーが平均28.5歳、当日ベンチ入りした23人の平均年齢は27.8歳だったが、「将来を見越して」若い選手を入れるよりも、ドイツとスペイン、コスタリカに勝つためにどう選手を選ぶか、のほうが大切だ、と思う。

 ちなみに2018年ロシアW杯の日本代表は平均年齢28.3歳、同大会のアルゼンチンは平均29歳、最高齢のコスタリカは平均29.4歳だった。

 6月の日本代表戦に選考されていた選手だけで28人。これに大迫勇也(ヴィッセル神戸/32歳)と酒井宏樹(浦和レッズ/32歳)を加えると30人になる。基本的にはその30人から26人に絞り込まれるだろうから、E-1選手権出場選手で本大会の切符を手にできるのはごく少数ということになるだろう。

 そんな厳しい選考の中に、最後に滑り込んでくる選手が持ってくる「運」は、選考よりも難しいグループリーグの試合の中で生かされてくれるはず——でしょ?

森 雅史

もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。

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