ミランの“サブ組”本田に届いた再オファー サンダーランド移籍なら待つのは残留争いの苦境か

開幕2連敗で今季もプレミア残留争い必至

 もっともプレミア初挑戦を決意し、サンダーランドのユニホームに袖を通したとしても、明るい未来が待っているとは限らない。昨季途中からチームを率い、17位と瀬戸際でプレミア残留に導いたサム・アラダイス前監督が、7月22日にイングランド代表監督就任のため退任。激震に見舞われるなかで、チームはかつてエバートンを躍進させ、日本代表MF香川真司が在籍した当時のマンチェスター・ユナイテッドでは1年持たずに解任されたデイビッド・モイーズ新監督を招聘したが、チーム作りに時間をかけることができず、事態は良い方向に進んでいない。

 指揮官自身も21日のミドルスブラ戦で1-2と敗北を喫した後、英公共放送「BBC」でサポーターが2部降格への懸念を叫んでいることを質問されると、「そうだね。彼らは正しいかもしれない。過去4年間、毎年同じポジションにいる(過去4シーズンの成績は17位→14位→16位→17位)。なぜ、突然変わることができるんだ」と、チームが危機的状況にあることをあっさりと認めていた。

 ミランでは栄光の背番号10を託されながら、3-2で勝利したトリノとの開幕戦ではスタメン落ちとなり、90分間出番なしという屈辱を味わった本田。かつてのブランド力を失い、中国資本となった名門に留まり、ベンチ要員となっている現状打破を目指すのか。それとも、セリエAよりもハイレベルなプレミアリーグに挑戦し、新天地サンダーランドで残留争いの死闘に身を投じるのか。

 本田が残り1週間となった移籍市場でどのような判断を下すのか、注目が集まっている。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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