「すまないと言葉をかけたい」 ベスト8進出を逃した佐賀東キャプテンが悔いた“幻の夢”

8番が佐賀東MF森田悠斗【写真:河合 拓】
8番が佐賀東MF森田悠斗【写真:河合 拓】

主将MF森田悠斗は自身が果たせなかったベスト8進出の夢を後輩たちに託す

 今回で第100回を迎えた高校サッカー選手権。これまで佐賀代表の最高成績は全国大会ベスト8だった。過去4度、佐賀商業が達成した記録に挑んだ佐賀東だったが、1月2日に行われた3回戦で大津(熊本)に1-3で敗れ、惜しくも初の準々決勝進出には届かなかった。

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 ベスト8に進出できれば、日本一への挑戦を続けられるだけでなく、佐賀県の最高記録に並ぶこともできた。それ以外にも、佐賀東には初の8強入りを成し遂げたい理由があった。今大会でベスト8に進出した場合、佐賀東の練習場は人工芝のグラウンドとなる予定だったという。

 試合後、後輩に贈る言葉を問われたキャプテンのMF森田悠斗(3年)は、「自分たちがベスト8以上に行けば、後輩に人工芝をプレゼントできる状況で、プレゼントできなかった。そのことについては、『すまない』という言葉をかけたいが、来年、自分たちを超えられるチームに仕上げろという意味で、『頑張れ』という言葉も、かけたいと思います」と、無念を口にした。

 それでも、2回戦で前回大会優勝の山梨学院(山梨)を破り、この3回戦でも県予選から無失点を続けていた大津から、森田がゴールを奪った。フリーキック(FK)からのこぼれ球に反応した森田は、その場面を「セットプレーの形で自分のところにボールがこぼれてきた。そこはなんとしても決めないといけない。キャプテンとしても決めれば、チームが勢いづくと思ったので、『身体を投げ出しても、怪我しても決める』と思っていました」と、振り返った。

 蒲原晶昭監督は、この試合が最後となった今年のチームについて「必ず点を取ってくれるような、ゴールに向かっていくところは長けていた。無得点で終わる試合がほとんどなかった。そういうところは魅力的だったと思います」と言い、「もっと相手の逆をとる試合展開ができるようにならないといけない」と、来年以降のベスト8進出へのチャレンジへ向けた課題を口にした。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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