長谷部は「選手兼コーチ」、鎌田は「コンビネーションキング」 フランクフルト復調の要因と独紙評価

フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠と日本代表MF鎌田大地と【写真:Getty Images & AP】
フランクフルトの元日本代表MF長谷部誠と日本代表MF鎌田大地と【写真:Getty Images & AP】

11月に入って調子を上げているフランクフルト、長谷部と鎌田が復調の一因と評価

 ドイツ1部フランクフルトは、現地時間11月28日のブンデスリーガ第13節ウニオン・ベルリン戦で2-1と勝利。これでリーグ戦では3連勝、UEFAヨーロッパリーグ(EL)でも現在グループ首位に立つなどシーズン序盤での不調から脱しつつある。そのなかで、現地メディアからは元日本代表MF長谷部誠と日本代表MF鎌田大地がフランクフルト復調の一因であるといった指摘が出ている。

 リーグ戦では開幕から6戦未勝利(5分1敗)と苦しんだフランクフルトだったが、11月に入ってから状況が一気に好転。11月28日までに行われたリーグ戦とELの試合を合わせた公式戦全5試合で4勝1分という成績を収め、計10ゴールを挙げている。

 そして、このフランクフルトが快進撃を始めた11月からの5試合のうち4試合で先発フル出場した長谷部は、3バックの中央で主に攻撃の組み立てでチームに大きく貢献。ドイツ紙「ビルト」は、「フランクフルトの成功への転換に関する10の理由」と題した特集記事の中で、長谷部を「選手兼コーチ」とし、「このベテランは、フランクフルトの躍進の顔。彼がビルドアップをリードするようになってから突如としてカオスだったフランクフルトの攻撃が構成化されたものへと変わった。ハセベはドイツサッカー連盟による指導者講習会にも参加しているが、ピッチ上でも彼はコーチのように振舞っている」と評価している。

 記事によれば、マルクス・クレッシェSDが「マコトはコーチングによってほかの若い選手たちを導けるし、彼らが自由にプレーできるように相手のストライカーの注意を自分に引き付けることもできる。我々がやろうとしているフットボールのスタイルにとってのキープレーヤーの1人だ」と語れば、オリバー・グラスナー監督も「彼が再三にわたって後方から中盤へとドリブルで持ち上がる姿は、威厳に満ちている」と首脳陣がこぞってチームのキープレーヤーであると強調している。

 一方、「ビルト」紙はELで3試合連続ゴール中と好調な鎌田についても、「グラスナー監督のスタイルに馴染むために、このゲームメイカーにも時間が必要だった。今の彼は、再び決定的なスペースを攻略できる選手となっている」と評価。「ダイチはとてもクレバーな選手で(元ドイツ代表MF)マックス・クルーゼに似ている。どちらもたとえスペースがないような状況でもスペースを見つけられる選手だ」というグラスナー監督のコメントともに、鎌田に「コンビネーションキング」という呼び名をつけている。

 ウインターブレイク前から調子を上げてリーグ戦11試合無敗で一気に上位争いに食い込んだ昨季同様に、今季もここからフランクフルトの巻き返しが始まるのだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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