長友同僚が起死回生弾! イタリアがイブラ率いるスウェーデンを封殺して決勝T進出

エデルの決勝弾で決勝トーナメント進出

 初戦に続きイタリアが伝統の守備の堅さと老獪な試合運びを見せつけた。欧州選手権(EURO)グループE第2戦のイタリア対スウェーデンは、見どころのないスコアレスドローに終わろうかという後半43分にイタリア代表FWエデル(インテル)が決勝ゴール。日本代表DF長友佑都の同僚でルームメートの男が貴重な決勝ゴールを挙げ、1-0で勝利してグループステージ突破を決めた。

 前半からイタリアは初戦のベルギー戦に続き、整然と組織された守備でスウェーデンの攻撃を封じ込めた。その一方で、攻撃の局面ではスムーズさを欠き、さらにスウェーデンのフィジカルの強さに苦しみチャンスを作れず。互いに決定機を作ることなく前半を0-0で終えた。

 後半に入っても試合は全く動く気配を見せなかった。後半27分には左サイドからのクロスにスウェーデンのエースFWズラタン・イブラヒモビッチ(パリ・サンジェルマン)がフリーで合わせるチャンスがあったが、これはオフサイドの判定だった。同37分、イタリアはMFエマヌエレ・ジャッケリーニ(ボローニャ)のクロスにファーサイドでフリーになったMFマルコ・パローロ(ラツィオ)が頭で合わせたが、ボールはクロスバーを直撃。試合のキックオフから80分以上が経過して初めて迎えた決定的なシーンだったが、ゴールにはつながらなかった。

 このまま引き分けかと思われた後半43分、左サイドのスローインでDFジョルジョ・キエッリーニ(ユベントス)が長いボールを入れると、途中出場のFWシモーネ・ザザ(ユベントス)が倒れ込みながら頭でボールをつないだ。そこに走り込んだFWエデルがドリブルで一気に切り込み、最後はGKとの1対1をゴール右に冷静に蹴り込み、1-0と先制に成功した。それまでの85分以上の時間、ほぼ沈黙していたエデルが、ここぞという場面でフルパワーのドリブルとシュートで決勝ゴールを奪い去りイタリアが1-0で勝利した。

 GKジャンルイジ・ブッフォンと、“イタリア版BBC”とも呼ばれるDFアンドレア・バルザーリ、DFレオナルド・ボヌッチ、キエッリーニで構成される国内リーグ5連覇中のユベントスの守備ブロックは健在で、イブラヒモビッチ頼みの感が強いスウェーデンを完全に封殺する格好になった。試合全体としては低調だったイタリアだが、それでも試合終了間際のチャンスをモノにする勝負強さを見せ、2連勝でグループステージ突破を決めた。

【了】

ゾーンウェブ編集部●文 text by ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング