「できない約束はするな」 インテル英雄、チェルシー移籍のルカクに苦言「ファンは失望」
元アルゼンチン代表ミリート氏、残留宣言をしながら移籍をしたルカクを非難
元アルゼンチン代表FWディエゴ・ミリート氏は、インテルで通算128試合に出場し、62得点を挙げるなどの活躍を見せ、2009-10シーズンにはセリエAとコッパ・イタリア、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の三冠達成に大きく貢献した。クラブの英雄的存在であるミリート氏が、今夏チェルシーへ移籍したベルギー代表FWロメル・ルカクについて「失望した」と苦言を呈している。
ルカクは昨季のセリエAで24ゴールをマーク。得点王のFWクリスティアーノ・ロナウド(29得点)に次ぐ得点ランク2位に入り、インテルの10年ぶりスクデット獲得に貢献した。そのタイトルを置き土産に、インテルのクラブレコードとなる9750万ポンド(約149億円)の移籍金で、かつて所属したチェルシーへ移籍した。
そうしたなかイタリア紙「ガゼッタ・デロ・スポルト」によると、ミリート氏は「ルカクに関しては、決してすべきではないことが一つある。それはできない約束はしないことだ。選手が移籍するのは当たり前のことだ。でもファンは彼がチェルシーに移籍する前にインテルへの忠誠心を宣言していたことに失望した」と非難した。
ルカクはチェルシーへ移籍する前の6月、ベルギー地元テレビ「VTM」に対して、「僕は(インテルに)残るよ。僕らの新しい監督ともすでにコンタクトをとった。これは言うべきじゃないかもしれないが、ポジティブな話ができたよ。再度(インテルでリーグ優勝)のチャレンジでもある。インテルはとても気分のいい場所だ」と語っていた。
ミリート氏は自身のキャリアを振り返り、「レアル・マドリードとPSGに移籍する可能性は高かったが、インテルは私にとって人生の選択だった」と残留することを選び、2014年まで5シーズンを過ごした。そのせいか、余計にチームのエースであったルカクの”裏切り”に、不快感を示したのかもしれない。
(FOOTBALL ZONE編集部)