ハリルJ定着を狙うリオ世代のスピードスター 本田&香川からの刺激を胸に”共存”誓う

目を見張った香川のクオリティー

 本田とは自身のキャリア構築について話す一方で、ピッチ内でのクオリティーに目を見張ったのは10番を背負う香川のプレーぶりだった。

「コンビネーションであったり、ワンタッチや自分で持ち運ぶ技術の高さは一緒にやっていて感じました。一瞬の判断は自分が課題としているところなので、“すごくうまいな”と感じたのは正直な気持ちですね。普段から(ドルトムントで)やっているプレースピードが速いから、しっかりとした技術が身についている。相手の寄せが速いなかでもトラップでボールをしっかりと収めたり、隙を突いてボールを受けている。そこにレベルの高さを感じました」

 浅野の十八番と言えば、1月のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選の決勝、2得点を決めた韓国戦で見せたような最終ライン裏に抜け出すスピードだ。ただ先月のトゥーロン国際大会では初戦パラグアイ戦での1ゴールに終わり、世界を相手に本領を発揮しきれぬまま帰国した。それだけに今回キリンカップで対戦するヨーロッパ勢との対戦は、A代表定着のみならず8月の五輪本戦を見据えても大事な実戦機会となる。

「自分のプレーの中でどんどん特徴を見せていければ、周りがまた(自分のタイミングを)感じてくれると思います。そういった関係性を築き上げていければいいかなと思います。まずはA代表で自分の持っているものを出して、経験をどんどん得られればいいなと思っています」

 海外組をはじめとした歴戦の選手のクオリティーを体感するなかでも、「そのなかでも自分もできないと思っていない。一緒にやっていける自信はあります」と浅野はA代表定着を誓っている。“ジャガー”の異名を取る新鋭ストライカーが代表に新風を起こせばハリルジャパン、そして手倉森ジャパンにも相乗効果が生まれることは間違いない。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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