トゥーロン初戦で露呈した手倉森Jの不安材料 負傷者続出のDF陣と迫力に欠けたポゼッション

最終ラインの連携ミスからパラグアイに先制点を献上

 手倉森誠監督率いるU-23日本代表は21日、トゥーロン国際大会の初戦となるパラグアイ戦に臨んだ。前半18分に守備陣の連携ミスによって相手に先制点を献上したことに、最終ラインの要と期待される鹿島DF植田直通は「自分たちで崩れてしまった……」と唇を噛んだ。試合には1-2で敗れている。

 不安定な立ち上がりから、先制点を許してしまった。同10分には相手FWディアスに高い位置からのチェイスを受け、植田がボールロスト。DF岩波拓也の身を挺したスライディングで事なきを得たが、その8分後に手痛い失点を喫する。

 DFファンウェルメスケルケン際が右サイドでボールを受けると、中央へのバックパスが明らかに弱かった。「植田!」慌てて声をかけたが、時すでに遅し。パラグアイのショートカウンターを受けて日本の右サイドを破られると、中央へのグラウンダーのクロスから最後はゴール前でフリーとなったFWバエスに難なく合わされ、先制点を与えてしまった。

 「ミスが多かったので……。自分たちで崩れて、やられてしまった。本当に悔しいです」と、DF陣の要である植田は唇を噛んだ。長年にわたって最終ラインの中央でコンビを組んできた岩波が、故障により前半34分で交代。川崎のDF奈良竜樹も、Jリーグの試合で左足腓骨を骨折しリオデジャネイロ五輪出場が絶望になるなど、主力選手の相次ぐ負傷離脱は守備陣に暗い影を落としている。

 

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