低調ながらもミランが4戦ぶり白星 本田はトップ下で先発、EL出場権獲得に望みをつなぐ

攻撃の精度を欠き数的優位を生かせず

 後半に入ると、時間の経過とともに1人少ないボローニャに疲労感が出始め、ミランがボールを持つ時間が長くなった。相手ボールになった瞬間には、本田とアドリアーノが献身的なプレスバックを見せて中盤から最終ラインを助けてボールを回収し、波状攻撃を仕掛けていった。しかし、相手ゴール前に近づくにつれてミランは全体にプレー精度を欠き、決定機を生み出せないまま時間が過ぎていった。

 後半38分、右サイドに出た本田が最終ラインとGKの間に丁寧なラストパスを通す決定機を迎えたが、アドリアーノはわずかに間に合わずに惜しいシーンとなった。直後に本田はMFケビン=プリンス・ボアテングと交代でベンチに退いた。

 低調な試合展開ながらも1点リードしていたミランだが、後半45分にボローニャのCKからマークを外されてゴールネットを揺らされた。ボローニャイレブンが歓喜に沸いたが、アシスタントレフェリーはオフサイドのフラッグを上げ、ゴールは幻に。そのままミランが1-0で勝利を収めた。

 これでミランは、翌日にゲームを控えるサッスオーロを抜いて暫定6位に浮上した。イタリア杯の結果にかかわらず来季のEL出場権を得られる6位を巡る争いは、ホームに3位ローマを迎え撃つ最終節まで持ち越すことになった。ミランの試合終了時点では2位に浮上する可能性も残すローマに対し、本田とミランはリーグ戦での有終の美を飾ることができるだろうか。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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