「10点満点で10点をあげたい」 強行軍も首位決戦勝利の浦和監督が愛弟子たちを大絶賛

スコア以上の手応えを得た一戦に

 中盤に君臨した日本代表MF柏木陽介も、「遅らせる人、戻る人、前でつぶす人の関係が良かった。これくらい常にメリハリのあるゲームをやっていれば、前は点を取れる。チームの成長は常に感じている」と、納得の表情で振り返った。最後方に構えた日本代表GK西川周作も「今日はハードワークしていて、後ろから見ていても良いゲームができた。フロンターレをリスペクトしますけど、メンタル面でも余裕を持ってプレーできた試合になった」と、スコア以上の手応えを得たゲームになったと話している。

 ペトロヴィッチ監督は、持病の腰痛を悪化させてテクニカルエリアでパイプ椅子に座って戦っている。普段はエリアを飛び出さんばかりにして大きな声を出して指示をするが、今は選手たちからプレゼントされた「We are REDS」のプリントがされたスキー用のストックを突かなければ歩くこともままならない。

「選手たちは、自分たちのため、サポーターのため、私のためにも戦ってくれている。彼らには、感謝しかない」

 浦和の指揮官に就任した2012年から、1分3敗と最悪の相性だった等々力でのゲームを勝利で飾った。今季で5年目となるミシャ政権だが、監督と選手たちの間には力強い絆があることがうかがい知れる言葉だった。

【了】

轡田哲朗●文 text by Tetsuro Kutsuwada

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング