「物議を醸すレッドカード」 プレミアで起きた“エルボー”退場劇、主審判定に賛否両論

主審に抗議するウェストハムのトマーシュ・ソーチェク(左)【写真:AP】
主審に抗議するウェストハムのトマーシュ・ソーチェク(左)【写真:AP】

ウェストハムMFソウチェクへの一発退場の判定が波紋を呼ぶ

 現地時間6日に行われたプレミアリーグ第23節フルハム対ウェストハムの一戦は、0-0のスコアレスドローに終わったが、後半アディショナルタイムに下された一つのジャッジを巡って賛否両論が巻き起こっている。

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 問題となったのは、後半アディショナルタイム3分のプレーだ。敵陣右サイドでFKを得たウェストハムは、ゴール前に人数をかけて得点を狙いにいく。キッカーのイングランド代表MFジェシー・リンガードがクロスボールを送る直前、ウェストハムのチェコ代表MFトマーシュ・ソウチェクのマークに付いていたフルハムのセルビア代表FWアレクサンダル・ミトロビッチが倒れ込んだため、マイク・ディーン主審は笛を吹いてプレーを止めた。

 主審は状況を確認しながらソウチェクのファウルを取らず、FKの蹴り直しを命じていたが、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の指摘を受けて映像のチェックへと向かう。そしてピッチに戻ったディーン主審は、ソウチェクにレッドカードを突き付けた。

 リンガードがボールを蹴る直前、ペナルティーアーク付近でポジション取りをしていたソウチェクは、ミトロビッチに手を使ってマークされており、それを振りほどこうとした際に左肘がミトロビッチの顔の高さにまで上がってエルボーのような形となり、ミトロビッチはピッチに倒れ込んでいる。

 英ラジオ局「talk SPORT」は、この判定に対しウェストハムのデイビッド・モイーズ監督が激怒したと報道。「VARを行うように言った人間は、恥ずべきだ。ジャッジを下したディーンも恥ずかしい。自分のレベルの低さを露呈した。故意ではないのは誰が見ても明らかだ」と、意図的ではなかったため退場になるべきではなかったと主張した。

 英メディア「GIVE ME SPORT」も、「物議を醸すレッドカード」と見出しに打ち、記事内では「申し訳ないが、決してレッドカードではない」と断言している。

 英衛星放送「スカイ・スポーツ」公式インスタグラムは、ソウチェクの左肘がミトロビッチの顔面付近に当たりそうな瞬間の画像を投稿。コメント欄には海外ファンから、「絶対にレッドカードではない」「あれは事故だ」「史上最悪のジャッジ」「VARは冗談だ」「試合が破壊された」など否定的な見解が寄せられた。

 一方、少数派ではあったものの「この高さまでヒジを上げていれば十分に危険」「これは間違いなくレッドカード」「肘を振り抜いているじゃないか」など退場は妥当だったという意見も出ており、故意か否かの判断基準の難しさも含めて、波紋を広げている。

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