青森山田が目指す“究極のオールラウンダー” 名将力説、ロングスローは「苦しい試合で…」

青森山田の黒田剛監督【写真:Football ZONE web】
青森山田の黒田剛監督【写真:Football ZONE web】

帝京大可児に苦戦もロングスローから3連続得点 黒田監督「なんでもできるのがテーマ」

 第99回全国高校サッカー選手権は3日に3回戦が行われ、前回大会で準優勝の青森山田(青森)は帝京大可児(岐阜)に4-2で勝利。黒田剛監督は「ボールポゼッションもショートカウンターも、またはリスタートもトータル的になんでもできるのがテーマ」と、その哲学を語った。

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 青森山田は帝京大可児に、前半の早い段階で先制点を与えた。この試合展開に「前半は多少、また硬さも見られる状況があった。ピッチ内でのコミュニケーションが昨日の試合よりも少なく、先制点を取られる今まであまり経験のない状況からのスタートでゲームを難しくした」と、前日の大会初戦でも見られた緊張感が再び顔を出す展開になってしまったと指揮官は振り返った。

 しかし、そこからが勝負強さの見せどころだった。前半のうちに2点、さらに後半になってから1点と、ロングスローを起点に3ゴールを連取。その後、一度は1点差に詰め寄られたものの、さらに1点を追加して4-2で勝利した。ボールをつないで前進する能力の高い帝京大可児に対し、シンプルに高さで上回っている部分を生かす形になった。

 そこには、究極のオールラウンダーを目指すという黒田監督の哲学が反映されている。

「ボールポゼッションもショートカウンターも、またはリスタートもトータル的になんでもできるのがテーマ。ロングスローという武器がある以上、苦しい試合では効果がある。前回大会でも、4得点すべてセットプレーという試合もあった。今日はセットプレーから取ることがテーマの一つだった。苦しいゲームのなかでも、こうやって得点できたのが大きな収穫の一つだと思う」

 黒田監督は全国高校サッカー選手権へ出場するたびに、一つの勝ち方だけでなく様々な手段を持つことの必要性を話している。相手が守備を固めるならボールを保持して崩す能力や、セットプレーで仕留める能力が必要になる。押し込まれるなら、粘り強い守備と逆襲の鋭さが求められる。そうした、なんでもできるチームにするということに取り組み続けている。

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