川島が若手の初ゴールの歓喜、チームの初勝利をかき消すミス 「手前でブレちゃったんで……」

 

「足を引っ張ってしまった。本当に若い選手に申し訳ない」

 

 アギーレジャパンの初白星をかき消してしまう守護神の失策だった。日本代表GK川島永嗣は9日に行われたベネズエラ戦の後半26分、真っ正面に飛んできたミドルシュートの対処を誤った。

「手前で落とそうかなと思ったんですけど、手前でブレちゃったんで……。完全にミスですね。珍しい? そうですね。若い選手が活躍して、点も取ってくれて、今回自分が逆に結果も含めて足を引っ張ってしまった。本当に若い選手に申し訳ないし、チームにとっても、今日勝利で終われるのが一番だったんで、申し訳ないです」

 相手DFガブリエル・シチェロが左足で放ったシュートは確かにブレながら、軌道を変えた。だが、川島の真正面だった。両手を広げ、シュートを目の前にたたき落とそうとしたが、無情にも強烈なシュートは手のひらの間をすり抜けた。頭を抱えながら悔しがったが、時すでに遅し、だ。

 拳を握りパンチングで確実にシュートを弾くという選択肢はなかったのだろうか。アギーレ監督の日本代表初勝利も、武藤嘉紀、柴崎岳という若手2人の代表初ゴールの歓喜も、このワンプレーでかき消された。

 浦和で鉄壁のセービングを見せるGK西川周作らとの定位置争いは厳しさを増している。その意味では、チームのみならず、アギーレ体制2試合でフル出場した川島自身にも痛恨の失策となった。

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