「先発にふさわしいと証明した」 英記者がコートジボワール戦で絶賛した2人の日本人選手は?

伊東は「先発にふさわしいと証明」、鎌田は「日本の最高のプレーを引き出す」

 カメルーン戦からの7人のメンバー変更は、支離滅裂なパフォーマンスを招く可能性があったが、中央に柴崎岳と遠藤航を据えたことで、サイドに安定感を確保することができた。中山雄太は左サイドバック(SB)にシフトしたが、久保建英との攻撃参加で良い働きを見せていた。伊東純也は先発にふさわしいと証明した。伊東のエネルギーと右サイドの走行は常に脅威だった。特に前半は、日本がコートジボワール守備陣を打開する方法を見出すうえで、最も可能性が高かったのが伊東だった。

 とはいえ、前半45分間での最高のチャンスは、中山と久保が巧みに連係してコートジボワールを騙し討ちした場面だったが、鈴木武蔵は久保の魅力的な低弾道のボールをわずかに逸してしまった。一方、南野拓実の代わりに鎌田大地を選出し、コートジボワールの脅威に対抗するべく、彼を中央に据えたが、深いポジショニングで快適にプレーできていたのと同時に、日本の最高のプレーを引き出すために多くの役割を務めていた。

 吉田麻也と冨安健洋は90分間を通してゴールマウスを死守し、コートジボワールを苛つかせる手堅いパフォーマンスを示した。このような状況下のため、欧州を拠点として働く選手のみで、大迫勇也、長友佑都、岡崎慎司が離脱したこともあり、コーチ陣とスタッフは静かに帰国できるのは確かだろう。火曜日のパフォーマンスは、2020年を通してともにプレーしなかったため、チーム内の錆つきが明らかとなったカメルーン戦と比較し、大幅な改善を示した。このパフォーマンスが、今後数カ月の前向きな前進の出発点となることを祈っている。

(マイケル・チャーチ/Michael Church)



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マイケル・チャーチ

アジアサッカーを幅広くカバーし、25年以上ジャーナリストとして活動する英国人ジャーナリスト。アジアサッカー連盟の機関紙「フットボール・アジア」の編集長やPAスポーツ通信のアジア支局長を務め、ワールドカップ6大会連続で取材。日本代表や日本サッカー界の動向も長年追っている。現在はコラムニストとしても執筆。

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