五輪開催の議論に影響も? スペイン連盟会長が延期要請を主張「健康が優先されるべき」
スペインのルビアレス会長がスポーツイベント全般の中止を提言
新型コロナウイルス感染拡大によって欧州各国のリーグが中断され、今夏開催予定だった欧州選手権(EURO)2020も1年の延期が決まった。EUROとともに今年のスポーツ界のビッグイベントである東京五輪についても延期・中止の論議が各国スポーツ連盟で巻き起こっているが、出場権を獲得しているスペインサッカー連盟も延期を要求する方向性を打ち出したと、スペイン紙「ムンド・デポルティーボ」が伝えている。
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同紙によると現地時間21日、同連盟のルイス・ルビアレス会長はスペインオリンピック連盟(COE)のアレハンドロ・ブランコ会長が招集した各スポーツ連盟の会議で、五輪延期の要請を主張したという。同会長は「現時点でどの問題よりも健康が優先されるべきだ、政府の判断に沿わなければならない」と発言し、このようにも話したと伝えられている。
「スポーツは我々の存在理由であるが、今はそれを後ろに置いておかなければならない。サッカー界として問題解決のために働きかけ続けるが、現時点でスペイン人としての義務は団結し続けること、そしてすべてのスポーツイベントを一時的に止めることだ」
欧州代表として東京五輪の出場権を持つスペインは、バルセロナで売り出し中のFWアンス・ファティらの有望株が数多く、A代表のキャプテンでもあるDFセルヒオ・ラモスもオーバーエイジ枠での出場に意欲を燃やすと伝えられているが、同会長は現状では開催できる状況にないと見ていることを明らかにした。
東京五輪については、すでにアメリカの水泳連盟やイギリスの陸上連盟などが延期すべきとの声明を発表している。水泳や陸上と同等の世界的人気を得ているサッカーにおいて、強豪国の一つであるスペインのサッカー連盟会長がこう発言したことは、五輪開催の可否を問う議論に影響を及ぼすかもしれない。
(FOOTBALL ZONE編集部)