ギネス杯を制覇したマンチェスター・Uを乗せたチャーター機が爆破テロ騒動でドタバタ劇

 チャーター機のGTI8758便は、マンチェスター空港に順調に向かっていた。だが、くしくもギネス杯決勝戦で、3-1で撃破したリバプール上空で急に進路を変更させたというのだ。ノーウッド氏は5日にこうツイートしている。

「マンチェスター•ユナイテッドのフライト8758はマンチェスター空港でのテロの脅威により別の空港に着陸することになった」

 香川真司ら選手、スタッフ全員を載せたチャーター機が着陸する前に、マンチェスター空港は厳戒態勢に突入していたのだ。ドーハを出発し、マンチェスターを目指していたカタール航空23便で乗客の47歳の男性が乗務員に「この飛行機に爆弾をしかけた」と爆破を予告するメモを手渡した。パイロットは空港にそれを通報すると、マンチェスター空港は封鎖された。そして、着陸予定の他のフライトは進路変更を余儀なくされ、周辺の空港への着陸を割り当てられたという。

 そして、飛行機テロに対する最大級の軍事的な警戒が取られた。乗客乗員282人を乗せたカタール航空のエアバス機の近くに、英国軍ジェット機も警戒にあたるほどだった。カタール航空機がマンチェスター空港に到着すると、滑走路の隔離地帯で武装警察が突入。47歳の男性が拘束されたが、ほどなく狂言だったと自白した。

 これにより、空港封鎖も解かれ、マンチェスター・Uのチャーター機も進路を再変更。5日午後1時過ぎに無事に地元空港に着陸できた。

 「今回の大会での選手の疲労度は強い」と、ルイス•ファンハール監督はギネス杯の4試合を振り返っていた。通年涼しいイングランドと比べ、高温多湿の米国で行われた大会では、リーグ戦最終戦と決勝までの間隔が過密で、選手も疲労の度合いを強くしていた。MFアントニオ•バレンシアも決勝リバプール戦で前半8分に体調に異変を感じ、交代を申し出たほどだった。

 到着地変更となれば、選手の移動による消耗もさらに増した危険性は高い。市民と乗客を震撼させたテロ騒動は無事解決したが、疲労困憊のチームもその余波を浴びることとなってしまった。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

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