前代未聞の目隠しFK炸裂! 17年ぶり優勝の東福岡が選手権決勝でトリックプレーに成功

久我山の壁役とGKは対応できず

 前代未聞のトリッキープレーが貴重な追加点をもたらした。11日の全国高校サッカー選手権の決勝戦で、東福岡高校(福岡)が國學院久我山高校(東京A)相手に衝撃の秘策を披露した。

 1-0リードで迎えた後半立ち上がり2分、ゴール中央やや右サイド約20メートルの距離で直接FKのチャンスを得ると、キッカーのポジションにはMF中村健人が立った。白のユニフォームの國學院久我山が作った6枚の壁の前に、東福岡の選手3人が目隠し役として立った。

 さらに、ボールのポイントの前に赤いユニフォームの3選手が肩を組んで立つと、歩幅を合わせて後ずさりしていく。4歩目を踏んだ瞬間に合計6人の東福岡の選手は一気にしゃがみこみ、ドンピシャのタイミングでMF中村が右足一閃。シュートはその頭上を越えていった。巧みに視界を遮られた久我山の壁役は飛べず、GKは反応が遅れ、ボールはそのままゴール左隅に吸い込まれた。

 選手権の決勝という大舞台で、アイデアにあふれたトリックプレーが貴重な追加点を生み出した。この鮮やかなトリックプレーで勢いに乗った東福岡は最終的に5-0で圧勝。九州の雄は17年ぶりの優勝を果たし、夏のインターハイと合わせた高校二冠を成し遂げた。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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