今季10度目の完封勝利で首位奪還 サガン鳥栖の強さの秘密

新たなフットボール時代を担う鳥栖

 対する鳥栖は、後半も全く運動量が落ちない上に、前線の守備意識も途切れることなく2戦連続、今季10度目の完封を成し遂げた。

 攻守のテンポの速いトランジション。最終ラインを高めに保った上での前線からのハイプレス。時間をかけない縦への速い攻撃。

 今の鳥栖に徹底して根付いているこれらの規律こそ、W杯ブラジル大会で一世を風靡したチリ、コスタリカ、コロンビアに共通する「インテンシティフットボール」である。

 スペイン、バルサの王者陥落により終焉を迎えつつあるポゼッションフットボールの時代。これに代わり台頭してきた新たな時代が「インテンシティフットボール」であり、それを裏付けるように、サガン鳥栖は名門クラブを抑えて首位に位置している。

「前半0-0で折り返せば、後半は必ず主導権を握った上で勝ち切ることができると思っている」

 試合後に自信に満ちた表情でそう口にした水沼。その自信は、単なる勢いからくるものではない。毎試合どの相手にも必ず走り勝つための日々の努力の積み重ねによって生まれたものである。

 もう一度原点に立ち返ってみよう。サッカーは「走る」スポーツなのだ。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

 

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