南野のリバプール移籍は決定的か 香川“恩師”クロップに質問、現地記者が確信する理由

リバプール移籍が取り沙汰されるザルツブルクMF南野【写真:Getty Images】
リバプール移籍が取り沙汰されるザルツブルクMF南野【写真:Getty Images】

【クロップ監督会見の舞台裏】会見に出席した英在住の日本人記者、指揮官に移籍の噂を直接質問

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「香川真司と一緒にやるのが大好きだったよ」

 筆者の質問に答えたユルゲン・クロップの第一声がこれだった。

 話は会見前日の朝にさかのぼる。

   ◇   ◇   ◇

 12月12日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)のグループステージが終了した翌朝、英各紙が一斉に日本代表MF南野拓実のリバプール移籍を報じた。

 タブロイド紙のゴシップではない。「タイムズ」「インディペンデント」といった高級紙が揃って、しかも自信満々に、1月1日の移籍解禁と同時に南野がイングランド北西部の港湾都市に移り住んで来ると伝えた。強力な根拠として、南野が所属するザルツブルクのSD(スポーツディレクター)が、「リバプールと話し合いを重ねている」と認めたとあった。

 筆者は早速リバプール広報に連絡を取った。そして、クロップ監督の定例会見に出席を申し込む。

 するとわずか2時間ほどで、翌13日午後1時半から予定されるプレミアリーグ第17節ワトフォード戦前日会見のインビテーションが届いた。

 迅速だった。まるで日本人記者からの問い合わせを待ち構えていたかのような反応だ。この時、ひょっとしたら南野の移籍は”本決まりかも知れない”と直感した。

 そして、その直感は会見開始1時間前に確信に変わった。

 翌12月13日の午後12時半、真冬のみぞれまじりの冷たい雨が降りしきるなか、リバプールの練習場『メルウッド』に到着した。

 会見場に入ると、日本人記者は筆者1人だけだった。最前列のほぼ真ん中に席を陣取ると、クロップ監督付きの広報官マット・マッカン氏がすかさず挨拶に来た。

「ロンドンからか?」と聞かれたので、「いやチェスターに住んでいる」と、リバプールから小一時間ほどで着く地方都市の名前を言うと「それはラッキーだ!」と言われた。それに続いたのが、「これから何度もここに来ることになるからね」という言葉だった。

森 昌利

もり・まさとし/1962年生まれ、福岡県出身。84年からフリーランスのライターとして活動し93年に渡英。当地で英国人女性と結婚後、定住した。ロンドン市内の出版社勤務を経て、98年から再びフリーランスに。01年、FW西澤明訓のボルトン加入をきっかけに報知新聞の英国通信員となり、プレミアリーグの取材を本格的に開始。英国人の視点を意識しながら、“サッカーの母国”イングランドの現状や魅力を日本に伝えている。

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