日本代表「香港戦出場13人」を金田喜稔が5段階評価 “格下”相手に「期待外れ」の選手は?
5-0快勝でE-1選手権2連勝 小川のデビュー戦ハットトリックは「もの凄いこと」
日本代表は14日に、韓国・釜山で開催中のE-1選手権第2戦で香港と対戦し、5-0と快勝。2連勝として、2013年以来3大会ぶり2回目の優勝に王手をかけた。
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10日の第1戦中国戦(2-1)からスタメンを総入れ替えして臨んだなか、香港に対して序盤から一方的に攻め込むと、前半8分にDF菅大輝(北海道コンサドーレ札幌)が鮮やかなボレーシュートを叩き込み、代表デビュー戦で初ゴール。これで流れをつかむと、同14分にはFW田川亨介(FC東京)も代表初得点、その後は同26分とアディショナルタイム、そして後半13分にゴールを奪ったFW小川航基(水戸ホーリーホック)が史上3人目となる代表デビュー戦でハットトリックを達成し、5-0と快勝した。
格下相手の一戦だったものの、22歳以下の東京五輪世代が躍動した一戦を識者はどのように見たのか。1970年代から80年代にかけて活躍した「天才ドリブラー」で、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏が、香港戦に出場した全13選手を5段階で評価(5つ星が最高、1つ星が最低)。「手応えのある相手ではなかった」と前置きしたうえで、デビュー戦3得点の小川に満点評価を与えた一方、期待を集めていた今季JリーグMVP&得点王のMF仲川輝人(横浜F・マリノス)は3つ星評価にとどまった。
◇ ◇ ◇
<FW>
■小川航基(水戸/→後半39分OUT)=★★★★★
相手のレベルを差し引いても、代表デビュー戦でハットトリックを達成するのはもの凄いこと。日の丸をつけた国際試合、しかもE-1選手権といっても公式大会だ。1点目は反転から素早く右足を振り抜いたミドルシュート、こぼれ球に反応した2点目も相手DFに囲まれコースがないなかでループ気味の浮き球シュートを選択した好判断が光った。そして3点目のシーンでは左サイドからクロスが上がった瞬間、ニアにいる相手にボールが当たって流れてくることも予測して構え、素早くヘディングで合わせている。ストライカーの嗅覚が発揮されたシーンだと言えるだろう。
■田川亨介(FC東京)=★★★★
2シャドーの1人としてプレーし、前半14分にCKの競り合いからゴール。シュート自体は肩に当たってコースが変わったもので、完璧とは言えないものだったかもしれないが、シュートへ入るまでのマーカーとの駆け引きとポジショニングの勝利と言える。その後も何度かペナルティーエリア内でフリーになる動き出しを見せるなど、代表初ゴール以外のプレーでも可能性を感じさせた。
金田喜稔
かねだ・のぶとし/1958年生まれ、広島県出身。現役時代は天才ドリブラーとして知られ、中央大学在籍時の77年6月の韓国戦で日本代表にデビューし初ゴールも記録。「19歳119日」で決めたこのゴールは、今も国際Aマッチでの歴代最年少得点として破られていない。日産自動車(現・横浜FM)の黄金期を支え、91年に現役を引退。Jリーグ開幕以降は解説者として活躍。玄人好みの技術論に定評がある。