久保建英、夢のカンプ・ノウで進化を証明 バルサ番記者も称賛「素晴らしい才能を目撃」

「オンダ・セロ」でバルセロナ番を務めるアルフレド・マルティネス記者【写真:Football ZONE web】
「オンダ・セロ」でバルセロナ番を務めるアルフレド・マルティネス記者【写真:Football ZONE web】

「クオリティーがとても素晴らしい」 バルサ番記者は重圧の中でのプレーに高評価

 しかしマルティネス記者は、「彼はフットボールのクオリティーがとても素晴らしいので、将来マジョルカ、そしておそらくレアル・マドリードや日本に大きな喜びを与えてくれるだろう。私たちは素晴らしい才能を備えている選手を目の当たりにしているんだと思う」と高く評価し、久保のさらなる成長に期待を寄せていた。

 久保は第12節バジャドリード戦(0-3)以降、5試合連続で先発出場を果たしており、監督の信頼を完全に勝ち取っているように見える一方、その間スタメン入りしやすい、なんらかの要素があったことも事実としてある。

 バジャドリード戦では、その3日前に平日開催の第11節オサスナ戦(2-2)があったことによるローテーションが行われ、久保に5試合ぶりの先発出場のチャンスが与えられた。続くビジャレアル戦ではサルバ・セビージャが出場停止。そして第14節レバンテ戦(1-2)と今回のバルセロナ戦ではラゴ・ジュニオールが負傷欠場し、ベティス戦では本調子ではないためベンチスタートになっていた。

 そのため、ビセンテ・モレノ監督がシーズン開幕から全幅の信頼を置いていると言っても過言ではない、固定メンバーであるMFイドリス・ババ、サルバ・セビージャ、MFアレイシュ・フェバス、ダニ・ロドリゲスにラゴ・ジュニオールが怪我から復帰して全員が揃った時、久保を含めた6選手の中から中盤5枚に誰を起用するのか。その決断に、大いに注目が集まることになる。

 モレノ監督はここ最近、欠場者が出ているため、幸いこの問題を先送りにすることができている。しかし近い将来、久保が真のレギュラーであるかどうかの決断を下す時が間違いなく訪れる。できることなら年内のリーグ戦残り2試合の間に、久保が本当の意味でスタメンの地位を確保した姿を見てみたい。そして久保は、間違いなくそれだけのパフォーマンスを見せていると言えるだろう。

 マジョルカは次節、12月15日に敵地バライードスでセルタと対戦する。順位が一つ下の残留争いの直接のライバルとの対戦、そしていまだ勝ち点を一つも獲得していない年内最後のアウェーゲームとなるため、是が非でも勝ちたい試合となる。

高橋智行

たかはし・ともゆき/茨城県出身。大学卒業後、映像関連の仕事を経て2006年にスペインへ渡り、サッカーに関する記事執筆や翻訳、スポーツ紙通信員など、スペインリーグを中心としたメディアの仕事に携わっている。

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