運命分けた“11.7ミリ”のリベンジマッチ リバプールとシティの天王山を彩る歴史的な分岐点

シティDFストーンズのクリアの瞬間【写真:Getty Images】
シティDFストーンズのクリアの瞬間【写真:Getty Images】

プレミアリーグの命運を握るリバプールとシティの直接対決 前回対戦で明暗を分けたゴールラインテクノロジー

「DAZN」が独占放送するプレミアリーグは現地時間10日、リーグ第12節でリバプール対マンチェスター・シティの天王山を迎える。開幕から11試合を消化しているが、リバプールは勝ち点「31」で首位、シティは勝ち点「25」で2位につけており、序盤にして両チームの間にはすでに勝ち点6差がついている状況だ。しかし、リバプールにはあまりに苦すぎる思い出がある。それは、昨季に敵地で行われたシティとの直接対決での出来事だ。

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 前回の対戦で両雄が顔を合わせたのは今年1月3日に行われたプレミアリーグ第21節、今回同様に天王山だった。首位を走っていたリバプールは2位シティに勝ち点7差をつけており、この一戦をものにすれば優勝をほぼ手中に収めることのできる好機だった。しかし、運命を分ける場面は0-0で迎えた前半18分に訪れる。

 裏に抜け出したセネガル代表FWサディオ・マネが決定機を迎えるが、シュートは左ポストを叩く。跳ね返ったボールをイングランド代表DFジョン・ストーンズが大きく蹴り上げるも、ブラジル代表GKエデルソンに当たってしまい、ボールはゴール方向へ。ストーンズが間一髪のところでクリアしたが、ゴールラインテクノロジーで確認すると、ボールはわずか11.7ミリだけライン上に残る、紙一重のノーゴール判定となった。

 先制に失敗したリバプールは、その試合を1-2で落として勝ち点4差に縮められると、勢いにややブレーキがかかり、最終的にはシティに逆転優勝を許すことになった。黒星をシティ戦の1敗にとどめたリバプールはクラブ史上最高の勝ち点「97」でシーズンを終えたのに対し、シティは勝ち点「98」。直接対決の勝敗、もっと細かく言えば“11.7ミリのノーゴール判定”が、結果として史上最多勝ち点の優勝争いとなったリーグの明暗を分ける歴史的な分岐点となった。

 悲願のリーグ優勝にあと一歩まで迫ったものの、その手から零れ落ちる憂き目に遭ったリバプール。その後、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝を達成したが、クラブ、そしてサポーターが欲しているのはプレミアのタイトルだ。今季のリーグ戦も、序盤ながら早くもリバプールとシティの“2強”の様相を呈していることもあり、直接対決が大きなターニングポイントとなりえる。しかし、リバプールにとっては、あの日の“11.7ミリ”の穴を埋めるためのリベンジマッチだ。

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