「今日つかんだ何かを次のゲームで生かしてほしい」

「初戦アルゼンチン戦も全員で勝利をつかみ取る気持ちで臨んだが、現実の引き分けという結果を受けて、かつ厳しさを全員が感じた。今日の朝に起きてからのミーティング、ウォーミングアップに入るチームの表情は明らかに変わった。初戦を甘く見ていたわけではないが、経験でレベルアップした部分はプレーもメンタルもそうだと感じる。

　年齢構成で若手が多いのはご存知の通り。年齢で選んだのではなく、遠藤も自分のパフォーマンスでこの23人の枠を勝ち取った。今日はスタメンで思い切って使ったが、練習からプレーも精神的にも19歳と思えないような落ち着きでプレーしている。今日も良くやってくれていると思うし、今日つかんだ何かを次のゲームで生かしてほしい」

　チームにはU-20女子W杯やU-17女子W杯での優勝を経験した選手も多いが、トップカテゴリーにおける世界最高峰の戦いはまた別の緊張感がある。初戦こそ若さが悪い方向に出た感は否めないが、この1勝でつく勢いもまた若さならではのものがあると期待される。3大会連続の決勝進出という大きな期待もかかるが、高倉監督は「チャレンジャー精神」を強調してきた。このスコットランド戦の勝利で、若きなでしこがどのような伸びしろを発揮するか、楽しみになったと言えるはずだ。