大迫勇也、「もどかしい時間」の先へ ブレーメン復帰戦で“信頼”に応えた1アシスト

1月のアジアカップでの負傷が長引き、実戦から離れていた【写真:Getty Images】
1月のアジアカップでの負傷が長引き、実戦から離れていた【写真:Getty Images】

先を見据える大迫 「2カ月仕事をさぼってた人間だから…」

 大迫にとっては、久しぶりの出場だ。思うようなプレーができないのが普通だろう。アジアカップでの負傷が長引き、2カ月間も離脱することとなった。チーム練習に復帰し、メンバー入りも果たしたが、まだコンディションも万全なわけではない。競り合いのシーンで相手を抑え込みきれずにいるシーンも目立った。

 それでも上手くスペースに顔を出してパスを引き出したり、ダイレクトパスで攻撃の起点になったりと試合の流れを変える動きを見せていく。スポーツディレクターのフランク・バウマンが「スペース間でパーフェクトに動くことができるトッププレーヤーだ」と絶賛する動きは健在だ。

 そして後半34分には、右サイドからゴール前へ正確なクロスを送り同点ゴールを見事にアシストした。高さもスピードも素晴らしいクロスを、2列目から飛び込んだMFダフィ・クラーセンがフリーでヘディングシュートを決めた。チームメートと抱き合って喜ぶ。ベンチ前ではコーフェルトが、大きなガッツポーズを見せていた。

 大迫は1-1に終わった自身の復帰戦について、「まあ後半からだったんでね、相手も疲れた状態だったんで。スペースもあったし。ただもっと、2カ月仕事をさぼってた人間だから、もっと見せないといけないですけど、何ができるか」と話していた。視線はあくまでも、先へ向けられている。

 大迫がチームを離れていた間、ブレーメンの攻撃陣は好調だった。地元メディアはキャプテンで主軸のFWマックス・クルーゼと、後半戦絶好調のコソボ代表MFミロト・ラシツァをレギュラー当確とし、他にもエッゲシュタイン、FWジョシュア・サージェント、FWマルティン・ハルニク、FWクラウディオ・ピサーロとそれぞれ特徴的な選手が前線には揃っている。大迫も「いいプレーしていますよ」と、そんなチームの好調ぶりを認めている。

 だからこそ、ここからが大切だ。急ピッチでコンディションが上がってくるわけではない。離脱していた時期が長いぶん、調子を取り戻すのにも時間は必要なのだろう。

「まだ練習もね、1週間もしてないですから、復帰して。体の状態はこれからなんで。ただ2カ月間プレーできずに、すごくもどかしい時間が続いたんでね。これからです、残り少ないですけど」


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中野吉之伴

1977年生まれ。武蔵大学人文学部欧米文化学科卒業後、育成層指導のエキスパートになるためにドイツへ。地域に密着したアマチュアチームで様々なレベルのU-12からU-19チームで監督を歴任。2009年7月にドイツ・サッカー協会公認A級ライセンス獲得(UEFA-Aレベル)。SCフライブルクU-15チームで研修を積み、2016-17シーズンからドイツU-15・4部リーグ所属FCアウゲンで監督を務める。『ドイツ流タテの突破力』(池田書店)監修、『世界王者ドイツ年代別トレーニングの教科書』(カンゼン)執筆。最近はオフシーズンを利用して、日本で「グラスルーツ指導者育成」「保護者や子供のサッカーとの向き合い方」「地域での相互ネットワーク構築」をテーマに、実際に現地に足を運んで様々な活動をしている。

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