「人生で足踏みしたくない」 プロ19年目の闘莉王が貫く哲学「昨日の自分より前進を…」
J2開幕戦で通算500試合出場達成も淡々 「そこまでの感慨はない」
2月24日に行われたJ2リーグの2019シーズン開幕戦で、節目の記録が誕生した。京都サンガF.C.の元日本代表DF田中マルクス闘莉王が、本拠地でのアルビレックス新潟戦(0-0)でJ1・J2リーグ通算500試合出場を果たした。
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「自分はいつだって体を張ってきた。多少の怪我なら抱えながらプレーしてきた自負もある。そんなプレースタイルで、500試合出場できるとは以前の自分は想像もできなかった」
背番号4の登場は0-0で迎えた後半42分だった。途中交代で最前線に投入されると、1万4000人の観衆が詰めかけた西京極スタジアムが沸いた。試合後に節目の記録達成がアナウンスされると、大きな拍手も巻き起こる。だが、当の本人に感慨に浸る様子はほとんどなかった。
「ここまでサッカーをしているといろいろな数に出会う。2年前には100得点があって、今回は500試合という数字になった。でも、そこまでの感慨はない。自分の中でいつも大切にしているのは次の1試合、次の1ゴール。昔からそうだし、高校時代も強く意識していた。あまり過去の数字にとらわれ過ぎると、自分の中で止まってしまうというか、停滞感のようなものを感じてしまう」
17年にDF史上初となるJリーグ通算100ゴールを決めている闘莉王は、独特の哲学を明かしている。
16歳でブラジルから初来日。千葉・渋谷幕張高校にサッカー留学した当時は、日本語をまったく理解できなかった。サッカー部員として日々学びながら、異文化や生活にも適応しなければいけなかった。2003年に日本国籍を取得。04年アテネ五輪、10年南アフリカ・ワールドカップに出場した。
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