“レ・ブルー”との決別を改めて宣言 ナスリがフランス代表に戻らない鉄の意志を明かす

「たとえ父親が代表監督だったとしても、戻ることはない」

 昨夏にフランス代表からの引退を発表していたマンチェスター・シティのMFサミル・ナスリが、今後フランス代表に戻ることはないと改めて宣言した。英衛星放送「スカイ・スポーツ」が報じている。

 ナスリは「たとえ父親が代表監督だったとしても、戻ることはない」と、今後国を背負ってプレーすることはないと断言した。

「僕は常にセレクションで苦しんできた。ワールドカップに出られなかったのは、少し堪えたよ。2012年(欧州選手権)が終わったあとに、もう代表を引退しようと思った。だけど、父親に僕はW杯に出る必要があると言った。それで僕はさらに良くなろうと努力したよ」

 ナスリは代表きっての問題児として知られている。10年南アフリカ・ワールドカップでは当時のレイモン・ドメネク監督に反旗を翻したとして23人のメンバーから外れた。12年欧州選手権ではメンバーに入ったものの、フランスの敗退後に記者に対して暴言を吐いたことが問題となった。好調を維持していたにもかかわらず、14年ブラジル・ワールドカップのメンバーから外れた際には、恋人がフランス代表ディディエ・デシャン監督をSNSで批判したことも話題となった。

「14年ワールドカップの直前、僕は素晴らしいシーズンを送っていた。素晴らしいスタッツを残したのに十分ではなかった。誰かを軽蔑するようなこともしなかった。でもリストを見た時、そこに僕の名前はなかった」

 また、ナスリ本人もデシャン監督に対しての批判を口にしている。「僕は完璧な人間ではない。過ちも犯す。だけど、偉大な監督というのはそうしたエゴもうまく扱えるものだ」と、指揮官の能力について疑問を投げ掛けていた。

 今季はシティでも、ベルギー代表MFケビン・デ・ブライネやイングランド代表FWラヒーム・スターリングらの加入により、途中出場が多くなっている。代表との決別宣言を行った28歳は、クラブでのプレーに専念し、定位置奪取を目指す。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

page 1/1

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング