マドリード・ダービーの意外な主役となったのはマンU移籍寸前だった涙の守護神

今季100パーセントのPK阻止率

 PKのシーンでは、グリーズマンの放ったゴール右への強烈なシュートに完ぺきな反応を見せた。シュートを防いだ後は右手を高く掲げ、喜びを爆発させていた。ナバスは「PKのことは常に意識している。トレーニングもしているよ。あの時は神がそこにいて、正しい判断を下せるよう手助けをしてくれた」と力説。神からのお告げがスーパーセーブを導いたと主張した。8月29日のベティス戦でも相手FWルベン・カストロのPKを止め、5-0勝利に貢献していた守護神は今季2度のPKをいずれもストップ。今季100パーセントのPK阻止率を見せている。
 8月末の移籍市場最終日にはマンチェスター・ユナイテッドのスペイン代表GKダビド・デ・ヘアとトレードで移籍寸前だったが、書類上の不備で移籍は破談になった。泣いてレアル残留を喜んだ男は今季文字通りの“神”としてゴール前に君臨している。
 前節首位に立ったビジャレアルやバルセロナなど上位陣が敗戦。さらに、レアル、セルタなども引き分けに終わったことでリーガ・エスパニョーラは混戦模様となっている。7試合を終えて勝点16のビジャレアルが首位をキープしたが、レアル、セルタ、バルセロナの3チームが同15で並び、アトレチコも同13、デポルティボ・ラ・コルーニャ同12と続いている。
 栄冠を目指すレアルの序盤の戦いでナバスが大きな貢献を見せている。

 

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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