ミランFWイグアインの去就問題が混迷 チェルシーに売り込みも獲得に難色か
チェルシー幹部が難色、買い取り義務のない半年間のレンタル移籍なら検討と返答
去就問題が浮上しているACミランのアルゼンチン代表FWゴンサロ・イグアインは、かつてナポリで指導を受けたマウリツィオ・サッリ監督が率いるチェルシーへの売り込みをかけていると言われたが、その返答は厳しいものだったと、スペイン紙「マルカ」が報じている。
イグアインは2018年夏に買い取りオプション付きの1年間レンタルでユベントスからミランへ移籍した。年俸900万ユーロ(約11億円)はミランの負担で、買い取りオプションは3600万ユーロ(約45億円)とされている。さらに、ユベントスへのレンタル料は1800万ユーロ(約22億5000万円)となっていて、ミランにとっては高額な費用がかかっている。
そうした状況のなか、ミランの経営権を持つ米ヘッジファンド「エリオット・マネジメント」はイグアインの買い取りには消極的と言われている。また、クラブOBでスポーツ・ディレクターを務める元ブラジル代表MFレオナルド氏も、イグアインに奮起を促す厳しい発言を公にした。
イタリアでの居場所を失いつつあるイグアインは、イタリア国外への移籍を画策。兄で代理人を務めるニコラス氏がロンドン入りし、チェルシーに売り込みをかけていると報じられた。以前にナポリでイグアインを指導していたサッリ監督は「喜んで迎え入れる」としたものの、チェルシーの最終的な反応は厳しいものだったという。
すでにロマン・アブラモビッチ会長の右腕とされるマリナ・グラノフスカイア氏が、5000万ユーロ(約62億円)近くが必要になるイグアインの移籍に難色を示したと、スペイン紙「マルカ」が報じている。また、それを受けてイタリアのサッカー専門サイト「カルチョメルカート・コム」は、半年間のレンタル移籍で買い取り義務のない契約内容なら検討するという、非常にランクの低い条件を提示したと伝えている。
この提案内容には、レンタル先のミランと保有元のユベントス双方から拒否する意向が示されたという。ミランの名門再建を期待されて加入したイグアインだが、シーズンの半分が終わって立場は厳しくなるばかりだ。現地時間16日にサウジアラビアで行われるユベントスvsミランのスーペルコッパでは、両クラブのトップ会談が行われると報じられている。その会談でセリエA得点王の経験もあるストライカーの行き先は決まるのだろうか。
(FOOTBALL ZONE編集部)