「佐々木vs山中」 “不動”長友を欠く左SB争い、アジア杯への切符をつかむのは?

山中は「スペシャルなものを持っている」 レフティーの左SBとして存在感を放てるか

 一方の山中は、今回が初招集。ドリブルでの仕掛けや迫力ある攻撃参加はもちろん、一番は森保監督が「スペシャルなものを持っている」と評する左足だろう。長友も佐々木も右利きで、レフティーの左SBは希少。指揮官は「左利きを生かしてのクロスや攻撃に絡むプレー」に期待しているとメンバー発表会見で明かしている。

 今季は所属する横浜FMで、攻撃的サッカーを標榜するアンジェ・ポステコグルー監督の下、“偽SB”としてボランチに近いポジションでプレーし、攻撃の起点として存在感を発揮。対戦相手が引いた戦術を採ってくる可能性もあるアジアカップを見据えても、“一撃必殺”を備えた攻撃力は魅力だ。決して守備が得意な選手ではないが、新たな風を吹き込ませる可能性があるだけに、試しておきたい存在だろう。

 A代表デビューが期待されるなか、本人はベネズエラ戦前日に「やるだけ」と冷静に語り、平常心を強調した。

「シンプルにみんな上手い。練習時間は短いですけど、かなり疲れるというか質が高いと思います。手応えは別にないし、練習からしっかりアピールすることしか考えていません。毎試合準備しているので、いつも通り準備して、試合で良いプレーをしたいです」

 佐々木と山中の二択にとどまるのか、長友不在の“スクランブル態勢”として、バヒド・ハリルホジッチ前監督時代に左SBで起用された経験のあるDF槙野智章(浦和レッズ)や、右サイドが本職のDF室屋成(FC東京)の抜擢も視野に入れるのか。アジアカップに向けて、森保監督の決断と手腕に注目が集まる。

(FOOTBALL ZONE編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)



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