本田試練 ライバルの左利き司令塔が評価急上昇

MFスソが敗れたトットナム戦で奮闘

 日本代表FW本田圭佑が所属するACミランは、5日にアウディカップでトットナムと対戦して0-2で敗れた。レアル・マドリード、バイエルン・ミュンヘンと合わせた4チームのトーナメントで、最下位に終わった。
 連日のゲームになったこともあり、ミランはバイエルン戦からスタメン11人全員を変更。本田は後半32分からの出場となったが、存在感を発揮することなく敗れた。
 一方で、トップ下で先発した元スペインU-21代表のMFスソは、評価を高めたようだ。ミラン専門のニュースサイト「milannews.it」では、この試合のトップ3選手の一人としてスソを選出。「トップ下として スタメン出場したが、彼にとって理想的なポジションであることを示した。全てのアクションが危険なものであり、シュートはトットナムのゴールを脅かした」と高い評価を得ている。
 2連敗で4位という成績に、シニシャ・ミハイロビッチ監督は「言い訳はしない。もっと仕事が必要なのは分かっている。この大会は欠点を分からせてくれた」と、チーム力向上にまだまだ難題が残っていることを語った。一方で「こういう試合は、自分たちがどこにいるかを分からせてくれる。負けても、楽観的でいようとすることが必要だ」と、継続的にチームを強化していくことの大切さも説いた。
 前日のバイエルン戦で本田は同サイトのワースト3選手に選出され、イタリア各紙での評価も軒並み最低点と、酷評 の嵐が吹き荒れた。ポジション争いのライバルであるイタリア代表MFジャコモ・ボナベントゥーラには「トップ下でプレーさせた方が良い」とし、この日はスソが高く評価された。トップ下のポジション争いは、さらに激しさを増している。
 フランス代表FWジェレミー・メネズの復帰や、シルビオ・ベルルスコーニ会長の悲願であるスウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチの獲得が実現すれば、前線のポジション争いは激しいという言葉では足りないほどの激戦になる。
 ミラン栄光の背番号10を背負う本田は、名門で自身の立ち位置を確立することができるのか。試練のプレシーズンが続いている。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

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