悲願の12年ぶりリーグ制覇へ プレミアリーグ2015-16【アーセナル編】

12年ぶりのプレミア制覇へ

 そして2日に行われたコミュニティー・シールド。対戦相手は宿敵ジョゼ・モウリーニョ監督率いる昨季プレミア王者チェルシー。試合はオックスレイド・チェンバレンのゴールにより、1-0で勝利を収めて今季初タイトルを獲得した。

「私は哲学を放棄したつもりはない。全ては勝利のために選んだことだ。その選択に誇りを持っている」

 先制後、チェルシーの猛攻に耐え続け、1点を守ることに執心し た。攻撃的なサッカーを目指しているものの、ベンゲル監督は、チームに根付く勝利への貪欲さに満足感を示した。

 ベンゲル監督は通算14回目の対戦にして、ようやくモウリーニョ監督から白星を勝ち取った。今季早々に最大のジンクスを超えたアーセナルの船出は、例年以上に期待を感じさせるものだ。

 ベンゲル監督は、今季でアーセナルを率いて20年目を迎える。65歳の名将は、引退について「たまに頭をよぎる」と打ち明けた。それでも「5秒以上はもたないんだ。少しパニックになるからね」と、サッカーに対しての野心の灯火がいまだ消えぬことを強調した。

 「インビジブルズ」には戻れないかもしれない。それでも、アーセナルは12年ぶりのプレミア制覇に向け、美しきサッカーの哲 学と勝利への貪欲さを旨に、イングランド王者の地位を目指す。

【了】

サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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