若きなでしこで最大の発掘 新戦力の杉田が魅せた美しきミドル弾

代表2戦目で初ゴール

 一方で、同点ゴール後のプレーには納得をしていない。自身が「日本の方が支配率では上回っていたので、攻撃の工夫が次に向けて大事。守備に切り替わったときに、簡単にカウンターをさせて失点してしまっている」と振り返った言葉どおりの結果が待っていた。同点に追いついた勢いに乗りすぎてあまりにリスクマネジメントを怠ってしまったのだ。
 佐々木監督が「相手の得意な形が出る戦い方をしてしまった」と嘆いたように、中央の守備を固める北朝鮮に対して単調な攻撃が相手の得意なカウンターアタックを誘発してしまった側面もあった。
 ピッチで笑顔がはじけた、23歳の杉田はこれがまだ代表2試合目。神奈川県出身で、中学生までは川澄奈穂美(INAC)や上尾野辺めぐみ(新潟)を輩出した名門・大和シルフィードで力をつけた。大学時代は、岡山のFC吉備国際大学Charmeとしてなでしこリーグにも参戦している。大学で実力を伸ばし、2013年にはキャプテンとして母校をインカレ初優勝にも導いた。14年に加入した伊賀でも、中心選手として君臨。チームから唯一のなでしこジャパン選出を果たした。杉田は、チームを代表して戦う自覚を強く持ってプレーしているという。
「選ばれているのは、自分だけでなく周りの人のおかげもある。感謝の気持ちを持ちつつ思い切ってプレーしようと思っている」

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