日本人三人目のW杯2発、乾貴士のターニングポイント――宇佐美から定位置を奪った日

当初は乾も“スタメン宇佐美”を想定 「宇佐美で行く考えだったはず…」

「最初は多分、宇佐美で行く考えだったはずですけど、パラグアイ戦で良いアピールができて。それも一緒に出たメンバーが協力してくれて、一致団結して勝てたのが自信になりました」

 パラグアイ戦前まで乾も“スタメン宇佐美”を想定していたという。だが、攻守両面で大きなインパクトを残して指揮官の不安を一気に吹き飛ばし、“スタメン乾”を勝ち取ったのだ。

 W杯前に手術が必要と言われた状態から日本代表メンバー入りを果たし、与えられた1回の先発チャンスで結果を残すと、そのままW杯スタメンの座を確保。日本人の1大会2ゴールは、MF稲本潤一(2002年日韓大会)、本田(2010年南アフリカ大会)に続き史上三人目の偉業だった。その姿は“ラッキーボーイ”ならぬ、“カムバックボーイ”そのもの。6月12日パラグアイ戦――乾は自らの力で運命を切り開いた。

(FOOTBALL ZONE編集部・大木 勇 / Isamu Oki)



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