ワールドカップまでの5日間をめいっぱい楽しむために 過去4大会のデータから浮かび上がる日本代表のW杯初戦のスタメンは?

今大会の代表メンバーでは全3戦で先発したのは5選手

 

 それでは今大会を戦う23名の、テストマッチ3戦の出場状況はどうか。表2をご参照いただきたい。

 【表2】2014年ワールドカップ本大会直前のテストマッチ3戦の出場状況

 5人の選手が、3戦全試合で先発出場を果たしているのが分かる。内田篤人、本田圭佑、香川真司、今野泰幸、山口蛍の5選手だ。奇しくも、前回大会でも直前のテストマッチ3戦全てで先発出場を果たしながら本大会で先発を外れた今野は、今大会でもテストマッチで3戦先発出場を続けているのだ。

 逆に、1試合も先発出場していない選手が、怪我の長谷部誠、酒井高徳を含め、7人いる。

長谷部、酒井高徳の両名は、怪我の状況にもよるが、1度もコンディションを試せていない状況でいきなり本大会初戦で先発出場する可能性は、極めて低いものと思われる。

 酒井宏樹に関しては、この7選手の中では唯一、途中出場ながら全試合出場を果たしている。もしこの中で誰か可能性があるとすれば、彼かもしれない。奪うとすれば、内田となる可能性がある。前述の通り、内田は前回大会でもポジションを奪われた苦い経験がある。

 もう1つ、こんなデータもある。

 各大会毎の、直前のテストマッチ3戦の合計出場時間の上位11名のうち、必ず1~2選手が本大会初戦で先発を外れている。出場時間が長いほど先発の可能性が高いとは限らないということだ。

 具体的には、1998年大会では斉藤俊秀が(合計出場時間7位)、2002年大会では宮本恒靖(同3位)、福西崇史(同6位)、 2006年大会では玉田圭司 (同9位)、小野伸二(同11位)、2010年大会では前出の今野(4位)、岡崎(7位)である。

 理由は様々に考えられ、怪我人の離脱や欧州組の合流前のテストマッチには出場していたが、彼らがチームに入ったことにより先発を奪われたといったケースがある。しかし、一様に数字のみで並べてみると、毎大会で上位11名のうち2名程度は先発から漏れるという事実がある。

 では、今大会の直前3戦での合計出場時間はどうなっているか。表3をご参照いただきたい。

 【表3】2014年ワールドカップ本大会直前のテストマッチ3戦の合計出場時間

 上位11名は青字にしている。今大会でも、この中から1~2選手は先発から外れるのだろうか。この中にはセンターバックの候補となる選手が3人いることから、1人はその可能性が高いと考えられる。そうなると、1トップ争いをしている3人の内の1人が先発に入るのだろうか。入れ替わりはあるのか、あるとすれば何人だろうか。

 ここまで、過去4大会の傾向と今大会のテストマッチのデータを見てきた。これらを基に、初戦の先発メンバーをあれこれ推測してみるのも、また楽しみの1つだ。

果たして歴史は繰り返すのか、それとも……。

 

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