城彰二が語る“西野流”マネジメント術 ブラジルを破った「マイアミの奇跡」の舞台裏
選手との密なコミュニケーションとデータ分析 「FW出身だが守備面で緻密」
日本サッカー協会はロシア・ワールドカップ(W杯)開幕まで約2カ月と迫った今月7日付けで、2015年3月からチームを率いたバヒド・ハリルホジッチ監督を電撃解任、そして西野朗技術委員長を新監督に据えて本大会に臨むことを発表した。
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日本サッカー史上初めてW杯予選後に監督交代が行われるという異例の事態は、国内外に大きな波紋を呼んでいるが、6大会連続でW杯に臨む日本代表は、西野監督の下でどのようなサッカーを展開しグループリーグ突破を目指していくのだろうか。
かつて西野監督が率いた1996年アトランタ五輪代表のメンバーである城彰二氏が、当時を振り返りながらロシアW杯に臨む“西野ジャパン”について語ってくれた。
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西野さんはコミュニケーション能力がすごく高い人で、選手とグラウンドを離れても細かく話をして意見を求め、チームをコントロールしていくタイプの指揮官。兄貴的存在というか、頭ごなしに意見を言わず、選手をリスペクトしながら話をしてくれる。
またデータを活用する監督でもあり、1996年アトランタ五輪の時も、分析班から相手の長所や短所などいろいろなデータを集め、VTRを使いながらチームに落とし込んでいった。緻密な監督――現役時代の西野さんはFWで、天才肌の選手だったと聞くが、指揮官としては違う。守備的な部分でのベース作りをしっかりとやる印象がある。
そして監督として、何よりも決断力がある。「こうやってやるぞ」と決めたら、その一点で勝負していくタイプ。印象に残っているのは、やはりアトランタ五輪のブラジル戦だ。